アンテナのずれは、テレビ映りが悪くなる原因の1つです。
受信する放送の種類によってはアンテナが1度ずれるだけで視聴不可能になることもあります。
アンテナがずれる要因は複数あり、うち1つはアンテナを固定しているアンテナ支線の緩みです。
解決にはアンテナ支線の張り直しが必要です。
支線の直しくらいならと業者に依頼せずご自身で解決を試みる方もいらっしゃるでしょう。
今回は、アンテナ支線に焦点をあてて、その役割、張り方の手順やアンテナ支線の寿命などをご説明します。
アンテナの支線とは?どんな役割がある?
アンテナの支線とは、アンテナが倒れないように固定するワイヤーです。
ワイヤーは主にステンレスなどの金属製です。
複数の方向から引っ張ることでアンテナが固定され、どの方向にも倒れないようにします。
アンテナを設置する地域や屋根の形状などにより変わりますが2~4方向から引っ張ることが多いです。
支線の本数が多いほど強風に耐えられるため、風の強い地域にアンテナを設置するときには支線の本数を増やします。
一方、積雪への対策が必要な地域では支線を少なくすることがあります。
支線に積雪があると雪の重みでたわみ、アンテナの方向がずれることがあるためです。
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アンテナ支線の張り方の手順
アンテナ支線を使い、屋根上にアンテナ設置する工事について解説します。
必要なもの(一例)
*アンテナ支線 *アンテナマスト(アンテナ支柱) *屋根馬(アンテナマストの台座) *ステーアンカー(支線止め) *ステー金具(マストと支線を固定する金具) *ターンバックル(強く張るための金具)👇 |
アンテナ支線の張り方(一例)
1 アンテナマストに必要な部品を取り付ける(アンテナ、ステーアンカーなど)
2 ステーアンカーを破風板に打ち込む
3 アンテナ支線の長さを3m程度余らせてステーアンカーに固定する
4 屋根馬に屋根に立たせる
5 水平器を使ってアンテナマストを垂直に正す
6 アンテナ本体を屋根馬に乗せる
7 レベルチェッカーを使いアンテナを最適な方向へ向ける
8 アンテナを支えながらアンテナ支線をステーアンカーまで引っ張る
9 8を必要な支線の本数だけ繰り返す
10 ターンバックルを締めて支線をしっかりと張る |
慣れない方は2人以上で作業したほうがスムーズです。
また雨の日は危険度が増すので晴れた日中を選びましょう。
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アンテナの支線は自分でも張れる?
アンテナ支線の張り直しは一般の方でもDIY感覚でできます。
植木や樹木などが倒れないように支えている木(支柱)と同じ原理なので、ある程度日曜大工やDIYの経験がある方ならアンテナ支線の張り直しも可能でしょう。
注意点を2点取り上げます。
ご自身で挑戦するか業者へ任せるか、冷静に判断しましょう。
注意点① 高所作業
アンテナ支線の張り直しの作業場所は屋根の上です。
多くの方は屋根の上、自宅の屋根ですら、登った経験がないと思います。
また屋根に登ったことがある方にとっても、屋根の上での作業は難しさが格段に上がります。
さらにアンテナ支線の張り付け、張り直しなどの経験がなければ、屋根の上で慣れない作業をすることになります。
特に勾配のある屋根では最悪の場合、落下によって命を落とす危険があります。
従って、ご自身の経験や屋根の高さや形状から総合的な判断が求められます。
例えば屋根上が屋上になっているような、平らで安全なスペースであればご自身で挑戦してもいいかもしれません。
注意点② 支線工事
アンテナ支線の張り付けは繊細さが要求される作業です。
例えばマルチアンテナ(パラボラアンテナ)の場合、アンテナの向きが1度ずれるだけでもテレビ視聴ができなくなることがあります。
仮に支線を4本張るとしたら、そのうちの3本をしっかり張れていても、1本に少し緩みがあるだけでアンテナの向きが固定されません。
4本ともしっかり張れば問題ありませんが、一般の方には正しい張り具合を見極めることは難しいようです。
しかもご自身で挑戦してみて途中でやっぱりできないと投げ出して業者へ依頼すると、最初から依頼する場合よりも高く付くこともあります。
作業の前に冷静に判断しましょう。
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アンテナ支線の寿命について
アンテナ支線の寿命は明確には決まっていません。
ただアンテナ自体は新品を設置してから10年前後で交換かメンテナンスが必要になり、主にアンテナ工事と同時に支線も含めて一式交換されるケースが多いです。
アンテナ支線の寿命はあらゆる条件によって決まります。
寿命を左右する原因の一つはアンテナ支線を設置している環境です。
風が強い環境下では早い交換が必要になり、日差しの強さも支線の劣化を早めるため交換時期まで短くなります。
豪雪地域でも積雪による劣化やたわみの心配があります。
地震によって支線の張り直しが必要になることもあります。
これらの自然条件に加えて、ワイヤーの太さや素材も支線の寿命に影響を与える重要な要素です。
鉄線なら工事は安くできますが、代わりにさびやすいため短期間で交換が必要になります。
ステンレスは多少値段が上がるものの、鉄線よりも寿命が長くなるのがメリットです。
太さについては、細いワイヤーほど値段が安いものの緩みやすく、結果アンテナが倒れやすくなります。
太いワイヤーは値段が高くても安定性が増します。
しかし太いワイヤーは積雪の影響を受けやすいため、豪雪地域ではあえて太めのワイヤーを使用しないこともあります。
アンテナ支線の寿命を左右する原因の一つには設置する人の技量もあります。
また設置する人(職人)の技術によっても寿命は大きく変わります。
ワイヤー自体は劣化していなくても職人の技術が低く、緩みやすいような張り方をとられてしまうと早期の張り直しが必要です。
逆にきつく引っ張りすぎるような張り方ではワイヤーの寿命が縮むため、やはり同様に早期の交換が必要になってしまいます。
ワイヤーの最適な張り具合を見極め、さらに設置場所の形状などを見ながら最適の支線配置をすることが求められます。
このように、アンテナ支線の寿命は個々のケースで大きく異なります。
テレビの映りが継続的・断続的に悪くなってアンテナを修理するならあわせて支線も確認しましょう。
前回の支線工事(アンテナ設置)からの経過期間に関係なく、不調を感じる場合は1度専門の業者に見てもらうと安心です。
設置してからわずかな期間しか経過していなくても、その間の台風や地震などの自然災害、鳥の衝突などの事故によって何らかのトラブルが起きている可能性があるためです。
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アンテナ支線が緩むと起こるテレビの不調
上記ではアンテナ支線について役割や張り方などを説明してきました。
ここでは、アンテナ支線の緩みとテレビの不調の関係についてご説明します。
・テレビ映りが悪くなる
・アンテナ倒壊の恐れ
2つの点を取り上げます。
前者では、アンテナ支線が緩み、アンテナの向きがずれて、テレビ映りへ影響する可能性について話します。
後者では、アンテナ支線が緩み、屋根馬ごとアンテナが倒れる可能性について話します。
アンテナ支線は屋根馬を固定し、屋根馬はアンテナを載せています。
テレビ映りが悪くなる
アンテナ支線の緩みはテレビ映りへ悪影響を及ぼします。
テレビ映りはアンテナレベルを調べると適正に電波を受信できているか確認できます。
アンテナレベルとはテレビが受信している電波のレベルを表しています。
各テレビで調べられます。
アンテナレベルについては下記の関連記事もご覧ください。
アンテナ支線は屋根馬というアンテナを載せている台を固定しており、テレビと直接つながっているわけではありません。
アンテナ支線がゆるむと正しい位置で固定されていた屋根馬がずれて同時にアンテナの方向も変わってしまいます。
アンテナが正しい方向からずれると、正常に電波を受信できず、アンテナレベルが下がり、テレビ映りが悪くなったりテレビが映らなくなったりします。
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アンテナ倒壊の恐れ
アンテナ支線の緩みはアンテナ倒壊を起こす可能性があります。
アンテナ支線がゆるむと屋根馬がバランスを失い、屋根馬がアンテナポールやアンテナ本体と一緒に倒壊するかもしれません。
特にアンテナポールを使って高さを出してアンテナ設置している場合や、屋根が急傾斜の形状をしている場合などは、アンテナが倒壊しやく注意が必要です。
アンテナ支線の緩みが台風や暴雨によるとき、屋根の上からアンテナや屋根馬など一切が落下する恐れがあります。
悪天候の中で直すことはさらなる危険を招くのでやめるべきです。
状態が落ち着いたらなるべく早めにアンテナ支線を張り替えるなど対処しましょう。
アンテナが倒壊している状態ではテレビは映りません。
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アンテナ支線張替えの相場
修理工事の内容 | 費用相場 |
アンテナの向き調整 | 5,000~20,000円 |
アンテナの立て直し | 10,000~30000円 |
アンテナ撤去・処分 | 10,000~25,000円 |
アンテナ交換 | 35,000~100,000円 |
ブースター設置 | 15,000~30,000円 |
分配・配線工事 | 10,000~25,000円 |
業者へアンテナ支線の張替えを依頼した場合、10,000円から25,000円程度が相場です。
ただし業者によって他に出張費や調査費などがかかるので、問い合わせの際に全体の金額を確認しましょう。
またアンテナ支線を張り替える工事のみの場合は、上記の相場の範囲で収まるかもしれません。
しかし自然災害や経年劣化によりアンテナ支線に緩みが生じた場合、アンテナ本体や他の周辺機器も被害を受けている可能性が高く、一式の交換工事になることも想定されます。
アンテナ本体や周辺機器を交換して、さらにアンテナ支線も新しいものを張り替える場合は、既設アンテナの撤去費用も加わり料金が上がります。
修理工事は、新設工事(アンテナ設置工事)と異なり、電話、メールやLINEでの概算見積もりがより困難です。
現場を確認した上で、原因や必要な修理工事が判断されて見積もり額が提示されます。
そのため“信頼できる業者”でなければなりません。
いくらと提示されても適切な金額か、一般の方にはなかなか判断がつかないものです。
また業者によって技術のレベルに差があり、結果として工事の仕上がりに如実に表れます。
弊社みずほアンテナは“明朗会計”をお客様との約束事項に掲げ、確実に実行しています。
無駄な工事や請求は一切しません。
見積もりや請求には可能な限り内訳を表示します。
施工内容や見積もりなどで不明な点がある場合にはスタッフより丁寧に説明いたします。
勝手に工事を始めることはなく、お客様のご了承をいただいてから工事へ移ります。
また自然災害によってアンテナ支線の張り替え工事が必要になったとき、火災保険が適用される場合があります。
みずほアンテナは火災保険を適用したアンテナ工事も多くの実績があります。
アンテナ修理工事もみずほアンテナにお任せください。
弊社みずほアンテナによるアンテナ交換工事(アンテナ支線も交換)の一例
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<<交換前>> |
⇩ ⇩ ⇩ ⇩ ⇩
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<<交換後>> |
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アンテナ支線の張り方のまとめ
アンテナ支線の工事は危険性が高く、高度な繊細さが要求されるものです。
仮に自分でできたとしても、その後に台風や地震が来るたびに電波受信の調子が悪くなることも考えられます。
災害のたびにアンテナやテレビの心配をすることは賢明ではありません。
特に災害の状況や情報をテレビから得る場合、テレビ映りが悪くなったりテレビが映らなくなったりすると生活に大きく影響します。
もちろんプロが設置しても台風や暴雨によってアンテナの方向がずれたりアンテナが倒壊したりすることはあります。
だからこそ慣れない方が安易に手を出すことはおすすめできません。
それにご自分で道具や支線、固定器具などをそろえる手間も結構かかります。
業者へ依頼すると費用はかかりますが安心を買うつもりで“”信頼できる専門業者“へ支線設置の工事を依頼しましょう。
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アンテナ支線の張り直しについてもお気軽にご相談ください。
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