テレビ放送を受信するアンテナには、「UHFアンテナ」と「VHFアンテナ」の2つがあります。
それぞれ受信できる電波の種類に違いがあり、使用できる場面も異なります。
テレビを楽しむためには、テレビ放送の電波やこれらのアンテナの違いをしっかり理解しておかなければなりません。
また、アンテナが不要になったらきちんと撤去する必要もあります。
今回は、UHFアンテナとVHFアンテナの用途の違いや注意点とともに、不要なアンテナを撤去すべき理由について説明します。
【UHFアンテナとは?】
UHFアンテナは、地上デジタル放送を受信するためのアンテナであり、周波数300MHzから3GHzまでの電波を受信します。
UHFの電波は「極超短波」とも呼ばれています。テレビ放送ではUHF の電波のうち470MHzから770MHzまでが使用され、これに13から62までの番号が割り振られています。
また、この周波数のうちのどの帯域の電波をテレビが受信すべきかについては、地域によって異なります。
UHFアンテナを購入する際は、住む地域のテレビ放送に適したアンテナを購入してください。
【VHFアンテナとは?】
VHFアンテナは、地上アナログ放送を受信するためのアンテナです。VHFアンテナでは地上デジタル放送を受信することはできません。
VHFアンテナは、周波数30MHzから300MHzまでの電波を受信します。
VHFの電波は「超短波」とも呼ばれています。テレビ放送には90MHzから222MHzまでが使用され、割り振られている番号は1から12までです。
また、VHFの電波はラジオのFM放送にも使用されており、FM放送に対応しているのは76MHzから90MHzまでとなっています。
【2つの違いはどこ?それぞれのメリット・デメリットとは】
地上デジタル放送と地上アナログ放送の大きな違いは、地上デジタル放送の方がよりきれいな映像を見られるという点です。
例えば、地上アナログ放送が主流だった頃によく起きていた映像が二重に見えてしまう「ゴースト現象」は、地上デジタル放送ではほぼ見られなくなりました。
また、視聴者はテレビ放送を見るだけでなく、リモコンを使ってリアルタイムに番組の進行へ参加できるようになったことも地上デジタル放送の大きな特徴です。
ただし、地上デジタル放送には、電波の受信障害が起きやすいという難点があります。
VHFでも電波の受信状況が悪いときには画像や音声が乱れますが、テレビの放送自体は見ることが可能です。
しかし、UHFは受信状況が悪いと画像や音声を一切受信することができません。
画像のきれいさよりも、少しでも多くの情報を得ることを優先したい人にとっては、VHFで受信する地上アナログ放送のほうが便利だということもできます。
【不要になったVHFアンテナはどうするべき?】
不要になったVHFアンテナをどのように取り扱うべきか悩む人は多いのではないでしょうか。
VHFアンテナとUHFアンテナは受信できる周波数が全く異なるため、VHFアンテナをUHFアンテナとして再利用することはできません。
不要になったVHFアンテナが屋根に残っている場合は、必ず撤去しましょう。
VHFアンテナは屋根に固定されているため、取り外しには危険が伴います。
そのため、VHFアンテナの取り外しは、専門業者に依頼することをおすすめします。
VHFアンテナの撤去のためだけに業者を呼ぶのは億劫だと感じるかもしれませんが、業者なら短時間ですぐに作業を終わらせることが可能です。
また、ほかのアンテナの向きを誤って変えてしまうといったミスも避けられます。
使用しないアンテナ長く放置していると、大きな問題につながることもあるため十分注意してください。