2011年にアナログ放送が終了してから結構な月日が流れました。
しかし、アナログ放送用のvhfアンテナをいまだにそのままにしている家が目につきます。
確かに、アンテナをそのままにしていても何らかの罰則があるわけではなく、別段問題はないようにも思えます。
ただ、今はよくてもそのまま放置を続けると思わぬ弊害が起きる可能性があるのです。
まだvhfアンテナを撤去していないという人のために、そのリスクについて解説をしていきます。
【忘れてしまいがちなvhfアンテナの存在とその寿命】
ほとんどの家庭ではテレビのアンテナを屋根の上に設置しており、意識してそれを見ることはあまりありません。
そのため、vhfアンテナはuhfアンテナを設置したタイミングで撤去してしまわないとその存在自体を忘れてしまいがちです。
また、撤去費用がもったいないからとあえてそのままにしている人もいます。
しかし、アンテナの使用耐久年数は一般に10年が目安だといわれています。
アンテナは一度設置をすれば半永久的に使用できるイメージがありますが、その寿命は意外に短いのです。
しかも、アンテナの寿命は天候の要因によっても変わってきます。
特に、海の近くに住んでいる場合は潮風によってアンテナがさびやすくなるのでその寿命は大きく短縮される可能性があります。
もし、以前にいつアンテナを交換したのか記憶が定かでないというのであれば老朽化はかなり進んでいると考えたほうがよいでしょう。
そのため、アンテナは最低でも設置して10年が過ぎれば経年劣化による諸問題をチェックしてメンテナンスを行うのが賢明だとされています。
ただ、その存在を忘れていると5年や10年の月日はあっという間に過ぎ去ってしまうものです。
したがって、まずは屋根の上にはアンテナがあり、それにも寿命が存在するのだという事実を忘れないことが大切です。
【大事故につながりかねない!vhfアンテナの長期間にわたる放置】
vhfアンテナに寿命が訪れたとしても「もう使わないものなのだから放置しておいても問題なのでは」と考える人もいるかもしれません。
しかし、使わないvhfアンテナは単に無用の長物であるだけではなく、放置しておくことで二次被害を生み出す可能性が生じてくるのです。
アンテナは長年風雨にさらされていると次第にさびていきます。
その結果、さびが斜面に流れ出してきて屋根を傷め、見た目も悪くなります。
しかも、その程度ですむのならまだよいほうで、アンテナの劣化が進むと台風や積雪によって折れてしまうリスクが高くなるのです。
仮に、アンテナ自体が問題なくてもそれを固定している針金や固定台が劣化している可能性もあります。
その結果、アンテナが落下するようなことがあれば窓に激突してガラスを割る可能性があり、下に人がいると大けがにもつながりかねません。
また、アンテナが通行人に当たり、賠償問題になった例もあります。vhfアンテナはかなりの重さです。
車の屋根に落ちれば大きな穴が開くほどの威力があります。
そんなものが人間に直撃した場合、最悪の事態も十分に考えられるのです。
もちろん、uhfアンテナやBSアンテナなども落下する可能性はゼロではありませんが、vhfアンテナは古くから使っている場合が多く、何十年間もメンテが行われていないといった例も珍しくありません。
それだけアンテナはもろくなっており、落下リスクは高くなっているのです。
特に、さびてアンテナの支柱が真っ赤になっているものはかなり危険です。
したがって、設置からある程度の年月が過ぎればvhfかどうかに関わらず、アンテナの状態チェックを定期的に行ったほうが賢明だといえるでしょう。
【素人による作業は危険!アンテナ撤去を専門業者に依頼すべき理由とコストを下げるコツ】
vhfアンテナの撤去費用を節約しようと自分でアンテナを撤去することを考える人がいますが、これは非常に危険です。
足をすべらせて屋根から落ちるリスクがありますし、vhfアンテナ自体にもかなりの重量があります。
手をすべらせて落としてしまう危険があり、専門的な知識のない人が作業を行うと作業中に屋根や外壁を傷つけてしまいかねません。
また、vhfアンテナとBSアンテナが一緒に設置されている場合などもあり、設置状況に応じた撤去作業が必要となってきます。
その点、専門業者に依頼すると屋根や外壁を傷つけることもなく、効率よく作業を行ってくれるので安心です。
くれぐれも、わずかな節約のために大きなリスクを抱えるようなことはしないようにしましょう。
また、少しでもコストを下げたいのであれば事前に複数の業者に見積もりを出してもらい、希望にあった業者を選ぶという手もあります。
ただ、屋根の形状によっては作業の前にしっかりとした足場を組まなければなりません。
そうなるとコストや手間も余計にかかってしまいます。そこで、おすすめなのが外壁塗装工事の利用です。
家の外壁は一定の周期で塗り直すものですが、その際にはかならず足場が必要になってきます。
そこで、塗装作業と一緒にアンテナの撤去も依頼すると余計なコストや手間をかけずにすむというわけです。
いずれにせよ、vhfアンテナの長期放置は多大なリスクを伴います。
まだ取り外していないという人は早急に撤去の段取りを検討するようにしましょう。