4K放送は4Kに対応しているテレビを購入さえすれば見られるものではありません。
4Kに対応したテレビのほかにも準備しなければならないものがあります。
それはテレビの種類によっても異なります。
何が必要なのか一見難しいように感じますが意外とシンプルです。
今回は4Kテレビを見るために必要なものやそのポイントをご紹介します。
4Kの映像で味わうスポーツ観戦や音楽ライブ鑑賞の臨場感は格別です。
4K放送の視聴に必要なものを揃えて、ぜひ4K映像をご堪能くださいませ。
また、この記事では現在の地デジで放送されている2Kや、4Kよりさらに解像度が高い8Kについても解説しています。
まず、4Kとはなにか?2K(地デジ)と比較
4Kテレビの視聴に必要なもののご説明の前に、そもそも4Kとは何かについてお話します。
テレビの映像は細かな点(画素)が集まって、動きや色を表現しています。
「4K」とは「4千個の画素数」を表しています。
4Kは2018年12月から放送が始まりました。
それまでのテレビは2K(フルハイビジョン)と呼ばれるもので、現在も地上波デジタル放送は2Kで視聴されています。
2Kは2千個の画素数のことです。
2011年7月24日に地上アナログ放送が終了し、地デジデジタル放送に完全移行されました。
アナログテレビから地デジに対応したテレビやチューナー、アンテナに買い替えた方も多いでしょう。
地デジにはアナログ時代にはなかった、データ放送が導入され新たなテレビの楽しみ方が加わりました。
また、アナログ放送に多く見受けられたノイズの発生が改善されより快適なテレビ視聴が実現されました。
そんな地上デジタル放送ですが、2019年から地デジの新4K8K化に向けて様々な議論がなされてきました。
しかし現在、具体的な開始時期などのめどは立っておらず、実現に向けて課題を残しています。
次に画素数についてです。
画素数は映像の横に並ぶ点(画素)の数ですのでテレビ全体の画素数(解像度)は縦×横で算出します。
算出すると、4Kテレビは約800万、2Kテレビは約200万の点々(画素)があります。
4Kと2Kの画素数は4倍違います。
この4倍の違いには、どのような差があるのでしょうか。
スマホのカメラ機能について「〇〇万画素」と宣伝されていますが、テレビについても同じです。
さきほどテレビは細かな点々(画素)が集まって動きや色を表現していると説明しました。
点々が多ければ多いほどダイナミックな動きや繊細な色を表現することができます。
4Kの映像は2Kと比較して
・高精細
・色が鮮やか(色表現が細やか)
になりました。
さらに
・光の表現力がアップ
・動きの情報量がアップ
しました。
簡単に表すと、4Kテレビは2Kに比べると美しく迫力のある映像になったのです。
もっと詳しく知りたい方はこちらの関連記事をご覧くださいませ。
ー関連記事ー
☞【4kテレビの魅力をフルにするならアンテナは4K対応がおすすめ!】
☞【地上デジタル放送とは|いつから始まった?地デジやアンテナについて解説】
デジタルシネマカメラと4Kの関係性
まず4Kについてご紹介していきます。
私たちが日頃見ているフルハイビジョンは、解像度が1920×1080となっています。
4Kはフルハイビジョンの縦と横が2倍で、面積値では4倍の「3840×2160」です。
フルハイビジョンと比較し4Kは約4倍の画素数を持つことから、より高画質な映像を楽しめます。
デジタルシネマカメラは、4Kのオリジナルコンテンツの撮影には欠かせません。
デジタルシネマカメラは従来の放送用カメラと比べイメージセンサーが大きいというメリットがあります。
イメージセンサーが大きいことで、被写界深度が浅くボケ味の効いた印象的な映像が撮れるようになっています。
収録できる明るさや色の階層も広く、ローキーからハイキーまで忠実に再現できます。
近い将来やってくる4K時代でも映像の保存はもちろん、4K撮影の映像をハイビジョンに変換しても画質が劣化することもありません。
さらに、遠く離れたものを拡大し鮮明なまま切り出すことも可能です。
4Kと8Kの違いは?
4Kや8Kという名称は、各映像の横方向のピクセル数に由来しています。
横方向が約4,000ピクセルのものを「4K」と言い、約8,000ピクセルのものを「8K」と呼びます。
ピクセル数が大きければ大きいほど画像は鮮明になります。
4Kと8Kの違いは解像度や画素数だけではありません。
8Kの場合、1秒あたり120枚にのぼるフレームの表示が可能となっており、4Kと比較すると約2倍の数となります。
そのため、従来の被写体の動きのブレが削減され、はっきりとした映像が再現できるようになっています。
さらに、8Kでは4Kと同様、実際の色に映像を近づけるための色域もBT.2020に対応していて、はっきると明暗を区別できるようになりました。
ー関連記事ー
☞【4K・8Kとは?初心者でもわかりやすく違いや視聴方法を解説】
☞【4k・8kテレビの違いとは?何がすごい?特徴を徹底解説】
4K放送の魅力と特徴
これまで4Kとは簡単に説明しましたが、今後もさらなる進化がおこなわれます。
最先端の映像技術により、映像の高精細化だけでなく、次に示す4つの特徴により、
これまで実現出来なかった色彩豊かでなめらかな表現が可能になります。
これにより、テレビだけでなく医療、美術などといったの幅広い分野での活用が期待されています。
①広色域化
(画像出典:4K8Kとは 4K8Kの魅力)
広色域化は、映像やディスプレイの表現能力の一つであり、より広い色域を再現することを指します。
一般的な映像やディスプレイでは、sRGB(標準的な色域)が使用されており、一定の色範囲しか表現できませんが広色域化によって、より広い色範囲を再現することが可能になりました。
広色域化によって追加される色域は、特に鮮やかな色や細かな色のニュアンスを表現するのに役立ちます。
例えば、鮮やかな赤や緑、青など、より多様な色彩を再現することができます。
これにより、映像や画像がより生き生きとした色彩で表現され、リアルな視覚体験を提供します。
②表示の高速化
(画像出典:4K8Kとは 4K8Kの魅力)
表示の高速化とは、ディスプレイが画面のコンテンツを更新する速度や頻度のことを指します。
高い表示の高速化によって、映像の滑らかな動きが実現しました。
4K映像は2Kに比べ映像やアニメーションがより滑らかに表示されます。
特に、高速で動く映像やアクションシーンにおいて、画面のブレやぼやけを抑えることができます。
③多階調表現
(画像出典:4K8Kとは 4K8Kの魅力)
多階調表現は、画像や映像における明暗の細かな階調を正確に再現します。
多階調表現では、画像の明るさや色彩を細かな階調レベルで表現することで、より滑らかで自然な画像表現が可能となります。
これにより、暗部や明部などの細かな階調差を正確に再現し、豊かな表現力を持つ映像や画像を実現します。
明暗の変化が繊細なシーンや、肌のトーンやテクスチャなどの微妙なニュアンスを正確に再現することができるのです。
④高輝度
(画像出典:4K8Kとは 4K8Kの魅力)
4Kは解像度が3840×2160ピクセルであり、通常のフルHD(1920×1080ピクセル)よりも画面の細部や情報量が多くなります。
画面の明るさを増し、映像を鮮明に表示されることで暗いシーンや明るいシーン、細部の描写など、より多様な情報を明瞭に再現することができるのです。
視聴者は、より鮮明で臨場感のある映像を楽しむことができます。
4Kテレビを見るために必要な設備
今ご自身の置かれている環境を把握して、何を揃えたら4Kテレビを見られるか確認しましょう。
まずは所有するテレビの確認から始めます。
4K対応テレビや4Kチューナー、4K対応アンテナについては下記の項目で説明します。
4K対応テレビか否か不明の方は下記の説明項目からご覧くださいませ。
・すべての4K放送が視聴できるのか
・一部の4K放送のみ視聴できるのか
・視聴できる放送が右旋放送のみなのか
・左旋放送も含まれるのか
の違いです。
こちらについてはアンテナの違いによるため下記のアンテナの項目で触れます。
テレビやチューナー、アンテナなど機材についてもっと詳しく知りたい方はこちらの関連記事もあわせてご覧くださいませ。
ー関連記事ー
☞【4kテレビは専用の配線やアンテナがないとみられない!?】
☞【BSを見るには?必要な機器や無料で見れる視聴方法を紹介!】
4K対応テレビ
4Kに対応したテレビには、”4Kチューナーが内蔵されているタイプ”と”4Kチューナーが内蔵されておらず別途チューナーが必要なタイプ”の2種類あります。
4Kに対応したテレビが発売された当初はチューナーが内蔵されていないタイプが主流でした。
4Kチューナー内蔵型は「4Kテレビ」、非内蔵型は「4K対応テレビ」と呼ばれています。
4Kチューナーが内蔵されているか否かを確認する方法として、テレビのリモコンに「4K」ボタンがあるかチェックする方法があります。
「4K」ボタンがあるとチューナー内蔵型である可能性が高いです。
ー関連記事ー
☞【4Kテレビは意味ない?利用がおすすめな人とは?普通のテレビとの違いや購入ポイントを徹底解説】
4Kチューナー
4Kチューナーは、4Kチューナーが内蔵されていない4K対応テレビに外付け接続して使用します。
チューナーは同時に視聴できるチャンネル数を表しています。
つまりチューナーが一基(シングルチューナー)なら視聴するか録画するかの一択ですが、二基(ダブルチューナー)なら視聴しながら裏番組を録画することができます。
さらにPanasonicから販売されている「4Kチューナー内蔵ディーガ」は三基のチューナーが搭載されており、3番組同時録画も可能(ただし4K放送は2番組まで)です。
4Kチューナーが必要な方は、4K放送をどのように視聴したいのかを踏まえて、必要なチューナー数が搭載されたものを選びましょう。
4K対応アンテナ
4K放送には右旋放送と左旋放送の2種類の放送波があり、アンテナの新旧型によって視聴できる放送波が異なります。
新型の4K対応BS/CSアンテナは右・左旋放送どちらも視聴できます。
旧型のBS/CSアンテナは右旋放送のみ視聴できます。
つまり新型のアンテナではすべての4K放送が視聴できるのに対して、旧型のアンテナでは一部の4K放送にとどまります。
BSの4K放送は右・左旋放送どちらでも放送されており、CSの4K放送は左旋放送です。
BSの4Kのうち右旋放送にはNHKの4K放送ほか、日テレ・TBS・フジ・テレ朝・テレ東など民放テレビ局の4K放送があります。
これらの番組だけで足りる方は旧型のアンテナでも対応できます。
新型のアンテナだと右旋放送に加えて、BSの4Kのうち左旋放送のQVCやショップチャンネルの4K放送なども視聴できます。
ちなみにNHKの8K放送も左旋放送です。
左旋のBSやCSの4K放送を視聴されたい方は新型のアンテナが必要です。
ーアンテナの関連記事ー
☞【4K/8K対応アンテナは必要?4K8Kの視聴方法やBSアンテナとの違いを紹介】
4K放送で見られるチャンネル
4K放送は、従来からある”右旋(うせん)”、そして新しい”BS左旋(させん)” ”CS左旋(させん)”の3種類があります。
BS右旋で4K放送を行っているのは、「NHK BS」「BS朝日」「BSテレ東」「BS-TBS」「BS日テレ」「BSフジ」。
BS右旋での4K放送は基本的に、現在のBSアンテナを交換せずに見ることができます。
BS右旋 | BS左旋 | CS左旋 |
BS朝日4K BSテレ東4K BS日テレ4K NHK BS4K BS-TBS 4K BSフジ4K |
ショップチャンネル 4K 4K QTV ザ・シネマ4K WOWOW NHK BS8K |
J SPORTS 1(4K) J SPORTS 2(4K) J SPORTS 3(4K) J SPORTS 4(4K) スターチャンネル 4K スカチャン1 4K スカチャン2 4K 日本映画+時代劇 4K
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- NHK BS4K
(画像引用:NHK BS4K)
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放送時間は朝6時から夜12時までと他局より短いですが、すべての番組が4K放送なのが特徴です。
世界遺産の風景や旅行系の番組、過去の映画のリマスターなどのほか、朝ドラや大河ドラマも4Kで楽しめます。
- BS日テレ 4K
(画像引用:BS日テレ 4K)
-
日中を中心に放送される通販番組のほか、平日夜間のニュース番組がレギュラーで放送されています。
単発で映画やドラマ、ドキュメンタリー番組が放送されることもあります。
- BS-TBS 4K
- (画像引用:BS-TBS 4K)
-
平日夜間のニュース番組のほか、街探訪グルメやアウトドア番組といったバラエティを毎週放送しています。
また、不定期に紀行番組や教養番組の放送もされています。
- BSフジ4K
- (画像引用:BSフジ4K)
-
平日夜間のニュース番組が2つと、土曜午後のニュース番組がひとつ、レギュラー放送されています。
そのほかは多くが通販番組ですが、メジャーな映画が放送されることもあります。
- ショップチャンネル 4K
(画像引用:ショップチャンネル 4K)
-
通販・テレビショッピングの「ショップチャンネル」は、制作するすべての番組が4Kです。
商品別に番組が分かれているため、時間別に商品を番組表から確認することができます。
- 4K QV
(画像引用:4K QV)
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QVチャンネルでは、ショップチャンネル同様、通販番組です。
こちらも全時間帯で4K放送を行っており、番組表から紹介される商品を確認できます。
- スカパー!
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日本映画+時代劇、スターチャンネル、J SPORT、スカチャン、WOWOWはなんと9チャンネルも視聴できます。
コンテンツの豊富さでは断トツです。月額料金が必要になります。
- NHK BS8
- (画像引用:NHK BS8)
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世界各地の絶景を堪能できる自然・紀行もののほか、歴史遺産やアートを見られる番組などが多く揃っています。
また、クラシック音楽やバレエ、スペシャルドラマなども放送されています。
4Kの地デジはいつから?
4K放送は2018年12月1日に衛星放送で開始されました。
2019年ころから、地デジの4K化が議論されてきましたが、現状地上デジタル放送(地デジ)の4K化は未定です。
2023年9月時点では家庭のテレビで4Kを楽しむには衛星放送(BS・CS)のみ。地デジは2Kのみとなっています。
地デジの4K実用化の時期については「未定」となっていますが2025年ころから開始されるのではないかと予想されています。関連規定の整備についても明確に完了時期などは定められていません。
総務省によると「事業者(放送局)が手を挙げた時、地上波で4K放送が行える体制を整える」といった発言に留めています。
地デジの4K化、実用化に向けて
地デジ(地上デジタル放送)の4K化および実用化に向けては、いくつかの重要な要素を考慮しなければなりません。
以下に、地デジの4K化および実用化に向けて考慮すべき主要な要素をいくつか挙げてみます。
技術的な進化と標準化:
4K解像度の放送を実現するためには、適切な技術基盤が必要です。4K放送に必要な圧縮技術や伝送技術、再生機器の進化などに焦点を当てて、これらの技術を進化させるとともに標準化を進めることが重要です。
周波数スペクトルの最適利用:
4K解像度の放送には高いデータレートが必要です。これに伴い、周波数スペクトルの最適な利用が求められます。効率的な周波数利用を通じて、4K放送を実現するための帯域を確保する必要があります。
視聴環境とコンテンツ制作の進化:
4K放送を実用化するには、視聴者が4K解像度を享受できる適切なテレビやディスプレイの普及が不可欠です。また、コンテンツ制作側も4K対応の機材や制作プロセスを導入する必要があります。
ネットワークインフラの強化:
4K放送を受信するためのネットワークインフラストラクチャー(特にインターネット)の強化が重要です。高速かつ安定したインターネット接続が、4Kコンテンツのストリーミングやダウンロードに不可欠です。
普及促進と消費者啓発:
4K放送への移行を進めるためには、消費者への啓発活動が重要です。4K解像度の利点や魅力を広め、4Kテレビや関連機器の普及を促進する施策が必要です。
放送事業者の協力と投資:
放送事業者は、4K放送の導入に向けた協力と投資が必要です。放送局が4Kコンテンツの制作・放送に投資し、視聴者に4K放送を提供することが重要です。
規制・法律の整備:
4K放送の普及に向けては、関連する規制や法律の整備が必要です。特に、4K放送に関する規制や周波数の割り当て、放送権の取り扱いなどが重要な要素となります。
これらの要素を考慮しながら、地デジの4K化および実用化に向けた戦略的な計画と実施が求められます。
ー関連記事ー
4K放送の受信手順
4K放送は右旋と左旋によって受信方法が変わります。
下記を参考に必要な設備やケーブル等を揃えましょう。
加入手続きや料金については、各地域やサービスプロバイダーのガイドラインに従ってください。
4K放送のことならみずほアンテナへ
みずほアンテナで扱っている4Kに対応したアンテナをご紹介します。
みずほアンテナの4K8K対応BS/CSアンテナは、すべての4K放送に対応している新型のアンテナです。
一つのアンテナでBSとCSの4K8K放送を視聴することができます。
当然4K以外のBS/CS放送(CS放送は110°に限る)も視聴できます。
みずほアンテナでは、3色の4K対応BS/CSアンテナを揃えています。
白色、黒色、ベージュ色です。
ベージュ色はみずほアンテナのオリジナルの色で、ベージュ色を目当てにみずほアンテナへご依頼される方もいらっしゃいます。
4K対応BS/CSアンテナ工事は18,000円から承っております。
旧型のBSアンテナを撤去し、新型の4K8K対応BS/CSアンテナへ交換する工事も承っております。
みずほアンテナのおすすめポイントは丁寧な施工と業界最長の10年間の保証サービスです。
アンテナは10~20年と長く使用するものです。
アンテナを設置したら終わりではなく、設置後のメンテナンスも大切です。
みずほアンテナへ安心してお任せくださいませ。
4K放送とは?|まとめ
今回は4Kテレビを見る際に必要なものやポイントをご紹介しました。
ご自宅のテレビが4Kに対応しているか、対応していても他に必要なものがないか、皆様のご理解に繋がったら幸いです。
4K放送を見たいけど必要なものがいまいちハッキリしない方は、ぜひみずほアンテナへご連絡くださいませ。
必要なものを一緒に確認しましょう。
4Kの映像は迫力満点です。
4Kは近距離で見ても問題なく視聴することができ、スポーツ観戦や音楽ライブ鑑賞ではまるでその場にいるような錯覚が起きると言われています。
地デジ放送に加えて4K放送も視聴してテレビの時間をさらに楽しみましょう。
ー関連記事ー
☞【4Kテレビとは?他のテレビとの違いやメリット、視聴に必要なものを紹介】
☞【4Kとはいったい何?テレビ購入の際に気を付けたいポイントも紹介!】