テレビは家族そろってリビングで観るのも楽しいのですが、観たい番組がそれぞれ違うこともあります。
そんな時に「自分の部屋にテレビがあったら」と思うことも多いでしょう。
しかし、テレビは専用の端子がなければ映りません。テレビ端子が部屋になければ業者に依頼して増設する必要があります。
また、テレビ端子を自分で設置する方法はあるのでしょうか。
テレビ端子の増設について、いろいろな方法や可能性を比較検討してみることをおすすめします。
テレビ端子がない部屋でテレビを見る4つの方法
テレビ端子がないとテレビが視聴できないわけではありません。
1つのテレビで視聴環境が整っていれば、端子がない部屋のテレビでも見ることができるようになります。
その方法は以下4つ⇩
それぞれの方法や注意点を紹介していきましょう。
他の部屋からアンテナケーブルを延長する
テレビ端子がない部屋にテレビを置く際は端子の設置が必要となります。
その方法として「分配器」を使ってアンテナケーブルを引きます。
この方法を使うと電波を分けることになり、端子がない部屋のテレビを観ることができるのです。
分配器とは1つのアンテナの電波を分けることができる、電波の中間地点になるものです。
「分波器」は分配器と似ていますが違う機器なので、間違えないようにしましょう。
分波器は複数の異なる電波を分ける機器で、例をあげると地上デジタル放送と衛星放送を分ける働きをしています。
分配器を設置するためにはケーブルも購入する必要があります。設置する際には「出力端子と入力端子」を間違えないように接続しましょう。
分配器には、「全端子通電形」と「1端子通電形」の2種類があります。
1端子通電形では1つの部屋でしかBS放送を観ることができません。
よく分からない場合には全端子通電形を購入しておくと良いでしょう。
分配器やケーブルにはいろいろな種類があり、用途に応じて購入する必要があるので注意が必要です。
扉や窓サッシの向こうにケーブルを通すときは、フラットケーブルが便利です。
扉や窓をピッタリ閉めても、ケーブルが邪魔をせずに開け閉めが可能です。
分配器でテレビが観られるようになっても、電波を分けることにより映らなくなることや電波が途切れるなどの可能性もあります。
【アンテナケーブル延長は「電波の減衰量」に注意】
アンテナケーブルを延長したり、分配器によって電波を分岐させると、テレビに届く電波が弱くなります。
アンテナケーブルの長さに比例して電波が弱くなることを「減衰」といいます。
たとえば以下のような場合は、電波の減衰量が多くなるので注意が必要です。
・アンテナケーブルを延長している
・分配器を使用している
・古いアンテナケーブルを使用している
・細いアンテナケーブルを使用している
減衰量が多くなるとテレビの映りが悪くなったり、音声が途切れたりすることがあります。
自分でできる対策は、ケーブルを太く、高品質なものに交換するなどです。
それでも改善されない場合はアンテナ業者に相談してみましょう。
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無線LANを使用する
インターネット回線を使ってテレビの映像を別のテレビに送る方法を紹介します。
「リビングで見ているテレビの映像を子ども部屋でも見たい」
「録画した映画を寝室のテレビで見たい」
といった場合、光回線の無線LANを使って映像をテレビに飛ばすことができます。
ここでPanasonicのビエラに搭載されている機能、「お部屋ジャンプリンク」を紹介します。
無線LANを使って映像を飛ばすには、パソコンの側にある無線LANにテレビを繋ぎます。
無線LANにつなげばほかの部屋にあるテレビ(ビエラ)に映像を飛ばすことができるのです。
使用しているテレビによって推奨される無線LANが異なる場合があるので、
説明書などを確認し対応機種であるか見てみましょう。
Panasonic/ビエラの場合、詳しくはこちらの公式HPをご覧ください。
ワンセグを使用する
スマホのワンセグ・フルセグを利用することによって、テレビ端子を使わずに電波を受信することができます。
パソコンをお持ちの場合には、USB式のワンセグチューナーでワンセグを観ることも可能です。
しかし、どちらの方法も画質や音質がかなり落ちるので、この方法は外出時やお風呂場などのテレビが無い場所で補助的に観るといった用途に適しています。
持ち運びに便利なポータブルテレビも同じ原理で視聴されているものです。
室内アンテナを設置する
室内アンテナは、複雑なケーブルの接続や取り付け工事が不要で、簡単に利用することができます。
手軽である一方、電波をキャッチできる範囲は強電界地域の一部に限られます。
なお、強電界地域にあっても、周囲の環境や自宅の構造によっては電波を受信できないこともあります。
また、あくまで簡易的なアンテナであるため、電波や電流に対して敏感で、テレビ電波以外の電波に反応したり電流を感知したりして、映像に乱れやノイズ(雑音)が発生することがあります。
そのため、室内アンテナをメインで使用することはあまりおすすめできません。
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☞【室内アンテナは映らない?購入前の確認事項と選び方を徹底解説!】
テレビ端子のDIYはできる?
自力でテレビ端子を増設することは可能ですが、住宅内の配線の知識や工事スキルが必要になります。
必要な工具や部品などを準備する必要があるので、DIY初心者の方にはおすすめではありません。
また、電気プラグを挿しこむコンセントと一体型のテレビ端子の工事は、第二種電気工事士の資格が必要になります。
コンセント一体型のテレビ端子を増設したいときは、プロのアンテナ業者に依頼しましょう。
また以下の2点に当てはまれば、DIYが可能です。⇩
・すでにあるテレビ端子の近くの部屋でテレビ端子を増設する
アパートやマンションなどの集合住宅、または戸建ての賃貸住宅では無断で工事することは禁止されています。
賃貸住宅に住んでいてどうしてもテレビ端子を増設したい場合は、管理会社または大家さんに相談してみましょう。
テレビ端子増設の手順
1.壁に穴をあける
既存のテレビ端子があるちょうど真裏にテレビ端子を増設する方法は比較的簡単です。
この場合、既存の端子のちょうど裏側の位置に穴をあけます。
ここで注意したいのは柱や間柱を切らないようにすることです。
家を支えるために重要な柱を切断してしまうと大変なので、下地センサーなどを使用して慎重に穴をあけましょう。
2.既存のテレビ端子のプレートを外す
既についているテレビ端子のネジをドライバーですべてはずし、同軸ケーブルを取り出します。
この時外したネジをなくさないように注意してまとめておきましょう。
3.取り出した同軸ケーブルを分配器に接続
壁の中の同軸ケーブルを新しい分配器につなぎます。
分配器は壁の中にしまい、1本の線は既存の直列ユニット(テレビ端子)に、もう1本の線は新しい直列ユニット(テレビ端子)につなぎます。
この時、壁の中に部品などが落下しないように注意しながら作業を進めてください。
小さな穴から部品を取り出すことはかなり難しく取り出せないこともあります。
4.プレート内枠を壁に取り付ける
プレート内枠に直列ユニットを取り付け、C型ハサミ金具とプレート内枠を組み合わせましょう。
上下のネジをゆるく挿した状態で壁を挟み込み、確認しながら位置を確定しドライバーでしっかりと固定します。
5.プレートを壁に取り付ける
プレート外枠に同梱されている枠を壁に固定しましょう。
しっかりと配線が接続されていれば映りには問題はありませんが、見栄えも大事なのでカバーが床に対して垂直になるように意識してみてください。
位置が決まればしっかりとドライバーでネジを締めます。
6.プレート外枠のカバーをはめる
最後にプレート外枠のカバーをはめて終了です。
テレビにはさまざまな種類の入出力端子があります(例:HDMI、VGA、コンポーネント、コンポジット、アンテナ端子など)。
増設する端子の種類と使用するテレビがサポートする端子の種類を確認し、互換性があることを確認してから購入してください。
また、テレビの保証に影響を与える可能性があるため、端子の増設による潜在的な保証の問題にも注意が必要です。
要するに、テレビ端子を増設することは可能ですが、慎重に計画し、適切なアクセサリーやケーブルを使用し、信号品質やテレビの保証についても考慮することが重要です。
また、テレビの取扱説明書やメーカーの指示に従うことも忘れないでください。
テレビ端子までの配線経路
アンテナにも種類がありますが、一般家庭での視聴に使われるものならUHFアンテナやBS・110度CSアンテナなどが一般的です。
主流になりつつある2k、4k、そして8k放送についてはBS・110度CS放送用のアンテナで共用できるものがあるので1台で済みます。
これらのアンテナは屋外に設置され、アンテナケーブルを使用して屋外にあるテレビ端子またはそれぞれの放送に対応しているチューナーなどに接続されています。
簡単に言えばこれだけの配線経路ができていればテレビの視聴はできます。
アンテナを受信しやすい適切な場所に設置したら、アンテナケーブルを屋外に引き込みましょう。
戸建住宅などの場合はエアコン用に作られている壁面の穴から引き込む方法が一般的です。
実際にはこのエアコン穴を通すのはなかなか大変な場合もあるので、その際はサッシの隙間を利用してみましょう。
単純に窓を開けてそこから引き込む方法ですが、このときにケーブルをそのまま引き込んではいけません。
サッシを通す部分には隙間ケーブルを使います。「隙間用接続ケーブル」という名称で売られていることが多く、家電量販店やホームセンターなどで購入できます。
薄く平たい形状のもので、窓を閉めた状態でそのまま使える便利なケーブルです。
そして無事屋内に引き込んだケーブルをテレビ本体やチューナーなどの端子につなぎます。
これがアンテナからテレビ端子までの一般的で基本の配線経路ですが、アンテナ設置の器具は引っ越し前と同じ物が使えるとは限りません。
設置する場所に適したものを揃えましょう。ドライバーなど最低限の工具も必要です。
自分でアンテナの設置から行う場合は、このような方法での設置は多く見られます。
壁面にあるテレビ端子までの引き込みは別な経路になるため、専門の業者によって工事されているのが一般的です。
視聴できる放送の種類も豊富になり視聴方法の選択は広がっているので、引っ越しや新築などを機に新しいものに替えるのもいいでしょう。
テレビ端子を増設したらアンテナレベルが下がった!
無事にテレビ端子の増設が完了したと思ったら、テレビが映らないまたはノイズが走るなどの症状が出ることがあります。
他にも特定のチャンネルだけ映らないといった症状もあります。
これらはアンテナからの電波を分岐させたことによる電波の減衰が原因です。
テレビの端子を増やすということは視聴するテレビの台数も増えるということ。
そのため1台当たりの電波の供給量が減ってしまいこれらのマイナートラブルが発生するのです。
もともと電波が良好で分岐しても問題なく視聴ができることもありますが、画質が下がったり音声に問題が生じる場合は対策が必要です。
受信感度の強いアンテナに交換する
受信感度の高いアンテナに取り換えることで、受信する電波レベルが上がり症状が解消することが望めます。
受信感度の高いアンテナはパラスタックアンテナなどです。
パラスタックアンテナは通常よりも素子数(電波を受信する箇所)が多く、より多くの電波をキャッチできる優れものです。
また、古いアンテナを利用している場合は部品の劣化などによる電波の衰退も考えられるため、アンテナ自体の取り換えも視野に入れましょう。
ブースターを設置してアンテナレベルを上げる
ブースターは、アンテナが受信した電波を増幅させる機械です。
端子を増やしたことによる電波の減衰にはブースターを導入して対策しましょう。
本体価格は5,000円~ですが、業者に設置してもらう場合は工賃等が発生しもっと高くなることもあります。
見積もりを取る際は、本体価格・出張費・工賃など内訳を確認すると良いでしょう。
ブースターも自分で設置することができなくないですが、アンテナ本体のそばに設置することがあるので高所作業になりかなり危険を伴います。
また、点検口内や屋根裏に設置しなければならないケースもあり素人には難しく、技術を要します。
アンテナ周りの工事はプロに任せた方が、安心・安全です。
テレビ端子の増設工事の相場
テレビ端子が部屋にない場合には増設することで視聴できるようになります。
まずは工事費用の相場を知っておきましょう。
増設工事は業者により異なりますが5000円くらいかかります。
また、テレビ端子の本体価格は1100円ほどとなっております。
ただし、テレビ端子の増設は工事内容によって費用が大きく変わります。
たとえば、見た目がスッキリときれいな外観になる「隠蔽配線施工」の場合には、手間がかかるため工事費用は高額になるでしょう。
分配器で分けている2Fにテレビ端子を増設したい時の工事費用は、壁の工事費用やケーブル設置費用などが含まれるので2万円を超えることもあります。
リビングから床下配線にしてテレビ端子を増設する場合には、2カ所の壁穴加工費や床下作業代、ケーブル代が含まれるので3万円を超える例もあります。
しかし、露出配線にすれば工事費用の相場は低くなります。
建物や部屋の状況により希望の外観で依頼することになります。
工事内容によってテレビ端子の増設費用は変わってくるので、業者に見積もりを出してもらうとよいでしょう。
テレビ端子増設はプロに任せよう
テレビ端子の増設工事は、工事内容によっては高額になることも考えられるでしょう。
自分で分配器をつなぐ方法は簡単で、しかもかかる費用は機器本体の代金のみなのでお得というメリットがあります。
工事費用が発生しないので、端子がなくても自分で安価にテレビを観たい場合にはおすすめです。
しかし、自分で接続するとテレビ端子を増設した場所から壁を伝って配線することになります。
すると、むきだしのアンテナコードが目立つので見た目には良くないでしょう。
また、購入する際には機器の種類を選ぶ必要があり、簡単に接続できてもテレビが映らなければ状況に応じた対処をしなくてはなりません。
その場合には、機器を購入した量販店で教えてもらいながらの対応になるので手間と時間がかかってしまいます。
それを苦にしないで解決していくことができる人にはおすすめの方法といえます。
一方で、電気の専門業者に依頼して増設工事をすれば工事費用はかかりますが、隠蔽工事をすれば仕上がりがキレイです。
むきだしの配線でもカバーを付けることで見た目を良くすることもできます。
電波を分けることがないのでテレビの映りも問題ないでしょう。
増設工事と自分で環境を整えることのメリットやデメリットを比較して、自分に合った方法でテレビ端子の増設をすることをおすすめします。
テレビ端子の増設はみずほアンテナにおまかせ!
みずほアンテナはアンテナ新規取付やアンテナ修理などを中心に、全国6つのエリアで工事を承っております。
工事エリアは、関東・関西・東海・中国・東北・九州です。
テレビ端子の増設はアンテナ周りの工事が伴うことが多く、
「端子のDIYをやってみたもののテレビが映らなくなってしまった」
「アンテナレベルが下がってまともにテレビが視聴できない」
という方も少なくないです。
端子自体の本体価格は安いので自分でできるならやりたいと思っても、意外と工具を揃えるのにお金がかかったり、壁に穴をあけるのは勇気がいるといった意見も。
DIYの最大のメリットは”コストがかからない”点ですが、その分デメリットも多いです。
テレビ端子を増やすのはかなりの知識と技術が必要なので、少しでも不安が残る方はアンテナ業者などのプロに任せましょう。
これから新築を建てられる方はどこにテレビを配置したいか念頭に置き、工務店やハウスメーカーと打ち合わせをして事前にどこに何口テレビ端子が必要なのか打ち合わせをしておくことをおすすめします。
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まとめ
テレビ端子のない部屋に端子を増設するには、業者に増設工事を依頼する方法と自分で分配器を利用し接続する方法があります。
たとえば、1階から2階への増設など工事費用の見積もりが高額になる場合にコストを下げたいのなら自分で行うことが良いでしょう。
しかし、見た目を重視するなら業者に依頼することが良い解決方法になります。
テレビ端子の増設では自分や家族の希望、テレビを置く部屋の状況などに合わせた方法を選ぶことが大切でしょう。
自分で行う場合壁に穴をあけるなど、失敗できない作業があるので
少しでも不安な方はプロに任せましょう。
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