
テレビを付けたら突然映らなくなった、そんな経験は誰にでもあるものです。
原因はアンテナの不具合とは限らず、ケーブルの接触不良やB-CASカードのエラー、テレビ本体の設定ミスなど多岐にわたります。
本記事では、症状やエラーコードごとに原因を整理し、自分で解決できるケースと業者への依頼が必要なケースを分かりやすく解説します。
テレビが映らない時にまず試す5つのこと

テレビが突然映らなくなった場合、すぐに業者へ連絡する前に、自分でできる基本的な確認を行うことが重要です。
原因の多くは、電源の一時的な不具合やケーブルの接触不良など、簡単な操作で解消できるケースが少なくありません。
以下の5つの手順を順番に試すことで、問題の原因を絞り込めるだけでなく、そのまま解決に至ることもあります。
まずは落ち着いて、ひとつずつ確認していきましょう。
①電源プラグを抜いて完全再起動する

テレビが映らない場合、最初に試すべき対処法が「完全再起動」です。
テレビ本体は長時間使用し続けると、内部のシステムに一時的な不具合が生じることがあります。
リモコンの電源ボタンでオフにするだけでは内部処理が継続しているため、根本的なリセットにはなりません。
完全再起動の手順は以下の通りです。
2. テレビの電源プラグをコンセントから抜く
3. そのまま1〜2分間待つ
4. 再びプラグをコンセントに差し込み、電源を入れる
プラグを抜いて待つことで、テレビ内部のメモリがリセットされ、症状が解消されるケースがあります。
特に「画面は起動するが映像が出ない」「操作を受け付けない」といった症状では、この方法だけで自分で直せることも少なくありません。
まずはこの手順を試したうえで、改善しない場合に次のステップへ進みましょう。
②アンテナケーブルの接続を確認・抜き差しする
テレビが映らない原因として見落とされがちなのが、アンテナケーブルの接触不良です。
掃除や模様替えの際に誤って触れてしまったり、ケーブルの自重で端子が少しずつ緩んだりすることで、電波が正常に届かなくなるケースがあります。
見た目には問題なく見えても、わずかな緩みが映像トラブルの直接的な原因となることがあるため、必ず確認しておきたい項目です。
確認・対処の手順は以下の通りです。
2. 接続されているケーブルを一度まっすぐ引き抜く
3. ケーブルの先端(芯線・網線)に折れや断線がないかを目視で確認する
4. 端子にしっかりと差し込み直す(ネジ式の場合は指で締まるところまで時計回りに締める)
5. テレビの電源を入れ、映像が回復するか確認する
なお、ケーブルの芯線が折れていたり、被覆が傷んでいたりする場合は、ケーブル自体の交換が必要です。
5年以上使用しているケーブルは劣化が進んでいる可能性があるため、この機会に新しいものへの交換も検討してみてください。
③B-CASカードを抜き差しする

(画像:B-CAS)
地上デジタル放送や衛星放送の視聴には、B-CASカードが正常に機能していることが前提となります。
このカードが正しく読み取られていない場合、テレビが映らない・特定のチャンネルだけ視聴できないといった症状が発生することがあります。
接触不良や汚れが原因であることが多く、抜き差しするだけで改善するケースも少なくありません。
対処の手順は以下の通りです。
2. B-CASカードの挿入口(テレビ側面または背面)を確認する
3. カードをゆっくりと引き抜く
4. カード表面のICチップ部分を、乾いた柔らかい布で軽く拭く
5. カードの向きを確認しながら、奥までしっかり差し込む
6. プラグを挿し直してテレビの電源を入れ、映像が回復するか確認する
カードを挿し直す際は、必ず電源を切った状態で行うことが重要です。
通電中の抜き差しはカードや本体にダメージを与える可能性があります。
抜き差しを行っても症状が改善しない場合は、B-CASカード自体の故障が疑われるため、カスタマーセンターへの問い合わせを検討してください。
④チャンネルの再スキャン(初期スキャン)を行う

(画像:SONY)
テレビが映らない・特定のチャンネルだけ映らないという症状が出ている場合、チャンネルの再スキャンが有効な対処法となることがあります。
テレビは設置時に受信可能なチャンネルを自動で登録しますが、引っ越し後や地域の電波環境が変わった際に、登録情報が現状と合わなくなることがあります。
再スキャンを行うことで、現在受信できるチャンネルを正しく登録し直すことができます。
再スキャンの基本的な手順は以下の通りです。
2. 「チャンネル設定」または「放送受信設定」を選択する
3. 「自動スキャン」「初期スキャン」「チャンネル自動設定」などの項目を選ぶ(メーカーにより名称が異なる)
4. 地上デジタル・BS・CSのうち、対象の放送波を選択する
5. スキャン開始を選択し、完了まで数分間待つ
なお、初期スキャンを実行すると、それまで登録されていたチャンネル情報が一度リセットされます。
スキャン完了後は、受信可能なチャンネルが自動的に再登録されるため、通常は問題ありませんが、手動で並び替えていたチャンネル順などは初期状態に戻る点に注意が必要です。
地デジが映らない場合は地上デジタルのスキャンを、BSは映るが一部のチャンネルが見られない場合は衛星放送のスキャンをそれぞれ単独で行うことも可能です。
自分で直せる範囲の対処法として、比較的取り組みやすい手順のひとつです。
⑤入力切替やアッテネーターのON/OFFを確認する

テレビが映らない原因として、意外に多いのが入力設定のズレです。
レコーダーやゲーム機を接続している場合、リモコンの操作ミスなどで入力が切り替わったまま元に戻っていないことがあります。
地上デジタル放送を視聴したい場合は、リモコンの「入力切替」または「地デジ」ボタンを押して、正しい入力ソースに切り替わっているかを確認してください。
次に確認したいのが、アッテネーターの設定です。
アッテネーターとは、受信電波が強すぎる場合に意図的に信号を弱めて適正レベルに調整する機能です。
電波塔に近い強電界地域では、電波が過剰になることでブロックノイズが発生したり、映像が乱れたりする症状が出ることがあります。
対処の手順は以下の通りです。
2. テレビのメニューから「設定」→「受信設定」または「アンテナ設定」を開く
3. 「アッテネーター」の項目を確認し、ONとOFFを切り替えて映像の状態を比較する
4. 症状が改善した設定のまま保存する
この2点を確認するだけで解決するケースもあるため、他の手順と合わせて試してみてください。
【症状別】テレビが映らない原因と対処法

テレビが映らないといっても、その症状はさまざまです。画面の状態や映らないタイミングによって、原因はまったく異なります。
症状を正確に把握することが、適切な対処への近道です。ここでは、よくある6つの症状ごとに原因と対処法をまとめました。
まずは現在の状態に当てはまる項目を確認してみてください。
画面が真っ黒で何も表示されない場合

テレビの電源を入れたにもかかわらず、画面が真っ暗で何も表示されない場合、その原因は複数考えられます。
故障と判断する前に、まずは以下の主な原因と対処法を順番に確認することが大切です。
ブロックノイズ・映像がカクカクする場合

テレビ画面にモザイク状のノイズが現れたり、映像がカクカクと乱れたりする症状は「ブロックノイズ」と呼ばれ、地上デジタル放送に特有の現象です。
アナログ放送時代の砂嵐とは異なり、電波の受信状態が不安定になると画面がブロック状に崩れたり、一部が静止したりする形で現れます。
故障と判断する前に、以下の主な原因と対処法を確認してみてください。
特定のチャンネルだけ映らない場合
すべてのチャンネルではなく、特定のチャンネルだけが映らないという症状は、テレビ本体の故障ではなく、電波の受信状態や接続環境に原因があるケースがほとんどです。
故障と判断する前に、以下の主な原因と対処法を確認してみてください。
BSは映るが地デジが映らない(またはその逆)
BSは問題なく視聴できるのに地デジ映らない、あるいはその逆という症状は、地上デジタル放送と衛星放送(BS/CS)がそれぞれ異なるアンテナ・配線系統を使用していることが原因で起こります。
どちらか一方が正常に映るということは、テレビ本体の故障ではなく、受信設備の特定の箇所に問題が生じているサインです。
以下の主な原因と対処法を確認してみてください。
雨や風の日だけ映りが悪くなる場合

晴れている日は問題なく視聴できるのに、雨の日や強風の日だけテレビの映りが悪くなるという症状は、天候による電波環境の変化が原因です。
テレビ本体や配線の故障ではないため、焦らず原因を把握したうえで対処することが大切です。
以下の主な原因と対処法を確認してみてください。
一瞬映るがすぐ消える・フリーズする場合
電源を入れると一瞬だけ映像が映るが、すぐに画面が消えてしまう、あるいは映像がフリーズして動かなくなるという症状は、複数の原因が考えられます。
この症状は放置すると悪化するケースもあるため、早めに原因を特定することが重要です。
以下の主な原因と対処法を確認してみてください。
【エラーコード別】原因と解決策

テレビが映らない時、画面にアルファベットと数字の組み合わせが表示されることがあります。
これはエラーコードと呼ばれるもので、テレビが受信状態の異常を検知した際に自動で表示される情報です。
コードの内容を正しく読み取ることで、原因の特定と適切な対処が格段にスムーズになります。
以下では、特に表示頻度の高いコードを中心に、それぞれの意味と解決策を解説します。
E201(アンテナレベル低下)の意味と対処法

E201は、テレビが受信している電波の強度(アンテナレベル)が、正常な視聴に必要な水準を下回っていることを示すエラーコードです。
地上デジタル放送の受信に必要な電波が十分に届いていない状態であり、映像が乱れたりブロックノイズが発生したりする症状の前後に表示されることが多くあります。
アンテナレベルが低下する原因としては、主に以下のようなケースが挙げられます。
・アンテナケーブルの接触不良・断線により、電波がテレビまで正常に届いていない
・強風や台風の影響でアンテナの向きがズレてしまった
・電波塔からの距離が遠く、受信環境そのものが弱電界地域にある
・周辺の建物や樹木が障害物となり、電波が遮蔽されている
以下の手順を順番に試してみてください。
①アンテナケーブルの接続を確認し、緩みや抜けがあれば差し込み直す
②テレビの設定メニューからアンテナレベル(受信レベル)を確認する
③推奨値を下回っている場合は、アッテネーターのON/OFFを切り替えて改善するか試す
④上記で改善しない場合は、アンテナの向き調整やブースターの設置・調整を検討する
手順4以降は高所作業や専門的な調整が必要となるため、専門業者への相談をおすすめします。
E202(信号が受信できない)の意味と対処法

E202は、テレビにアンテナからの電波がまったく届いていない、または受信した信号が極端に弱い状態を示すエラーコードです。
E201がアンテナレベルの「低下」を示すのに対し、E202は信号そのものが「受信できない」状態を意味します。
テレビが映らない症状の中でも、より深刻な受信障害が発生している可能性があります。
・台風や強風によりアンテナ本体が倒れた・向きが大きくズレた
・ブースターの電源が切れている、または故障している
・分配器・分波器などの周辺機器に不具合が生じている
・引っ越し後にチャンネル設定が新居の地域に合っていない
②ブースターを使用している場合は、電源ランプが正常に点灯しているか確認する
③テレビの設定メニューからチャンネルスキャンを実施し、受信状況を確認する
④上記を試しても改善しない場合は、アンテナ本体の状態を目視で確認する
E203(放送休止中)の意味と対処法

E203は、選択したチャンネルが現在放送を休止していることを示すエラーコードです。
テレビ本体やアンテナの故障ではなく、放送局側の都合によって番組の送出が停止されている状態を意味します。
深夜から早朝にかけての時間帯や、放送局のメンテナンス・特別編成などによって発生することがあります。
E203が表示される状況は、大きく以下の2つに分けられます。
・放送休止の時間帯に該当している
~深夜・早朝など、放送局が意図的に放送を停止している時間帯に発生します。
この場合はテレビや受信設備に問題はなく、放送再開まで待つことが対処法となります。
・放送時間帯にもかかわらず表示される
~本来放送されているはずの時間帯にE203が出る場合は、電波の受信状態が悪化している可能性があります。
雨の日や悪天候の後に発生しやすく、アンテナレベルの低下が背景にあるケースも少なくありません。
以下の手順で確認してみてください。
①番組表や放送局の公式サイトで、該当チャンネルが放送中かどうかを確認する
②他のチャンネルが正常に映るかどうかを確認する(特定チャンネルのみの場合は放送休止の可能性が高い)
③テレビの設定メニューからアンテナレベルを確認し、受信レベルが低下していないかチェックする
④悪天候が続いている場合は、天候の回復を待ってから再度確認する
⑤天候が回復しても改善しない場合は、アンテナや配線の状態を確認し、必要に応じて専門業者へ相談する
E100~E103(B-CASカードエラー)の対処法
E100からE103は、いずれもB-CASカードに関するエラーコードです。
地上デジタル放送や衛星放送の視聴には、B-CASカードによる認証が必要であり、このカードに何らかの問題が生じるとテレビが映らない状態になります。
各コードの意味は以下の通りです。
| エラーコード | 意味 | ||
| E100 | B-CASカードが挿入されていない | ||
| E101 | B-CASカードの読み取りができていない | ||
| E102 | B-CASカードが正しく認識されていない | ||
| E103 | 契約していない有料チャンネルを選択している |
・カードが正しい向きで挿入されていない、または半抜けの状態になっている
・ICチップ部分にほこりや汚れが付着し、接触不良が生じている
・カード自体が経年劣化や物理的な損傷により故障している
・E103の場合は、未契約の有料放送チャンネルを誤って選択している
以下の手順を試してみてください。
①テレビの電源を切り、コンセントからプラグを抜く
②B-CASカードをゆっくり引き抜き、ICチップ面を乾いた柔らかい布で軽く拭く
③カードの向きを確認しながら、奥までしっかり差し込む
④プラグを差し直してテレビを起動し、症状が改善するか確認する
⑤E103の場合は、無料放送のチャンネルに切り替えて視聴できるか確認する
上記を試しても改善しない場合は、B-CASカード自体の故障が考えられます。
カードの再発行については、B-CAS社のカスタマーセンターへ問い合わせてください。
その他のエラーコード一覧と対応表
ここまでE201・E202・E203・E100〜E103について解説しましたが、テレビにはそれ以外にも複数のエラーコードが存在します。
表示されたコードの意味を正しく把握することで、テレビが映らない原因を素早く特定し、適切な対処につなげることができます。
以下に、主なエラーコードと対応表をまとめます。
| エラーコード | 意味 | 対処法 |
| E200 | 未放送のチャンネルを選択している | 放送中のチャンネルに切り替える |
| E204 | 存在しないチャンネルを選択している |
チャンネルスキャンを実施し、登録済みのチャンネルを確認する |
| E205 | 契約期限が切れた有料放送を選択している | 放送事業者に契約状況を確認・更新する |
| E209 | 接続しているアンテナに不具合が生じている | アンテナケーブルの接続を確認し、改善しない場合は専門業者へ相談する |
上記のエラーコードのうち、E200・E204はチャンネル設定の見直しで対応できるケースが多く、自分で直せる可能性が高いものです。
一方、E205は契約内容の確認が必要なため、ご利用の放送サービス窓口への問い合わせが必要となります。
E209はアンテナ設備そのものの不具合を示しており、ケーブルの抜き差しで改善しない場合は、専門業者による点検・修理が必要です。
なお、エラーコードの表示内容はテレビのメーカーや機種によって異なる場合があります。
本記事で紹介したコードが表示されない場合は、お使いのテレビの取扱説明書やメーカーのサポートページで確認することをおすすめします。
テレビ本体の故障?寿命のサインと買い替え判断基準

アンテナや配線に問題がないにもかかわらずテレビが映らない場合、テレビ本体の故障や寿命が原因である可能性があります。
修理を依頼すべきか、それとも買い替えを検討すべきか、判断に迷う方も多いのではないでしょうか。
ここでは、故障のサインを見極めるポイントと、修理・買い替えの判断基準について解説します。
テレビの平均寿命と故障の前兆
液晶テレビの平均的な寿命は、一般的に約10年前後とされています。
ただし、使用環境や使用頻度によって大きく異なり、適切に使用すれば10年以上問題なく使えるケースも珍しくありません。
一方、メーカーが補修用部品を保有する期間は製造終了から約8年とされており、これを超えると部品が入手できず修理そのものが困難になる場合があります。
テレビの製造年月日は本体背面の銘板シールで確認できます。
テレビが完全に映らなくなる前に、以下のような前兆が現れることがあります。
・電源を入れてから映像が表示されるまでに時間がかかるようになった
・画面の一部に縦線・横線が入る、または黒いシミが現れた
・電源が突然落ちる・再起動を繰り返す
・画面の端が暗くなる、または全体的に輝度が落ちてきた
・音は出るが画面が真っ暗な状態が続く
これらの症状は、バックライトや電源基板など内部部品の経年劣化が原因であることが多く、故障の前兆として捉えることができます。
購入から何年経過しているかを確認し、上記の症状が複数出ている場合は、修理か買い替えかを早めに検討することをおすすめします。
修理と買い替えどちらが得か?判断フロー
STEP 1:それは本当に「テレビの故障」ですか?
修理・買い替えを検討する前に、まず受信環境の問題でないかを確認することが重要です。
| 確認項目 | YES(改善した) | NO(まだ映らない) |
| アンテナケーブルを抜き差しした | 受信環境が原因。経過観察を | 次の項目へ |
| B-CASカードを抜き差しした | カードの接触不良が原因 | 次の項目へ |
| チャンネルの再スキャンを試した | 設定のズレが原因 | 次の項目へ |
| 別のテレビで同じ端子に接続した | アンテナ・配線側に原因あり | テレビ本体の故障の可能性が高い |
STEP 2:テレビ本体の「修理 vs 買い替え」判断チャート
| 確認項目 | YES | NO |
| 製造から8年以上経過している? | 買い替えを推奨 | 次の項目へ |
| 修理見積もりが新品価格の50%以上? | 買い替えを推奨 | 修理を検討 |
| メーカー保証・延長保証の期間内? | まず保証で修理 | 次の項目へ |
| 画面に線・シミ・焼けなど複数の症状がある? | 買い替えを推奨 | 修理を検討 |
メーカーが補修用部品を保有する期間は、製造終了から約8年が目安とされています。
製造から何年経過しているかは、本体背面の銘板シールで確認できます。
STEP 3:アンテナ業者だからわかる「買い替え時」の落とし穴
実は、テレビを新しく買い替えたにもかかわらず「やっぱり映らない」というご相談が、アンテナ業者には一定数寄せられます。
その多くは、テレビ本体ではなくアンテナや配線側に原因があったケースです。
「新しいテレビに替えたのに地デジが映らない。もしかして初期不良?」とご連絡いただき、確認してみるとアンテナケーブルの断線が原因だったということがありました。
買い替え前に受信環境を確認していれば、出費を抑えられたケースです。
テレビが映らない症状が出たときは、まず受信設備の点検を行うことが、結果的に最も費用を抑える近道です。
「故障かな?」と感じたら、買い替えを決断する前にお気軽にご相談ください。
アンテナ側に原因があるケースと対処法

テレビ本体や配線に問題がない場合、アンテナ設備そのものに原因があるケースが考えられます。
アンテナは屋外に設置されているため、天候や経年劣化、電波環境の変化など、さまざまな要因で受信状態が悪化することがあります。
ここでは、アンテナ側に起因するトラブルとして特に多い4つのケースと、それぞれの対処法を解説します。
強風・台風でアンテナの向きがズレた場合
強風や台風の通過後から突然テレビが映らなくなった、またはブロックノイズが頻繁に発生するようになったという場合、アンテナの向きがズレた可能性が高いです。
地上デジタル放送を受信するUHFアンテナは、特定の方向に向けて設置されており、わずか数度のズレでも受信レベルが大幅に低下します。
E201やE202のエラーコードが表示されるケースも多く見られます。
BSアンテナも同様に、衛星の方向からズレると受信できなくなります。
台風後に地デジは映るがBSが映らない、あるいはその逆の症状が出た場合は、それぞれのアンテナの向きを個別に確認する必要があります。
アンテナの向き調整は屋根上などの高所作業となるため、基本的には専門業者への依頼が必要です。
自分で直そうとして転落事故につながるケースもあるため、無理な作業は避けてください。
業者が行う作業の内容は以下の通りです。
・テレビの受信レベルを確認しながら、アンテナの方向や仰角を最適な位置に調整する
・固定金具や支線(ワイヤー)の緩みや破損がある場合は補修や、交換する
・調整後に全チャンネルの受信レベルを確認し、安定した受信状態を確保する
台風シーズン後は、映りに問題がなくても定期点検を依頼しておくと、トラブルの早期発見につながります。
アンテナの老朽化・錆び・破損の場合
アンテナは屋外に設置されているため、雨風や紫外線にさらされ続けることで少しずつ劣化が進みます。
設置から10年以上経過したアンテナでは、素子(エレメント)の錆びや腐食、支線の断線、マストの曲がりなどが生じやすくなります。
このような状態になると、受信レベルが徐々に低下し、ブロックノイズが頻繁に発生したり、雨の日だけ映りが悪くなったりという症状が現れます。
さらに劣化が進むと、特定のチャンネルだけ映らない、あるいはテレビが全く映らないという状態に至ることもあります。
アンテナ自体に目立った損傷がなくても、接続部のコネクタや屋外用ケーブルの被覆が劣化し、内部に水分が侵入することで受信障害を引き起こすケースも少なくありません。
アンテナの老朽化・破損は、外観の確認だけでは判断が難しい場合があります。
以下のような状態が見られる場合は、専門業者への点検、交換依頼をおすすめします。
業者が行う作業の内容は以下の通りです。
・アンテナ本体、マスト、支線、コネクタ類の状態を目視および測定器で確認する
・受信レベルが基準値を下回っている場合、アンテナ本体を新品に交換する
・屋外配線の被覆劣化や断線が確認された場合は、ケーブルの引き直しを行う
・交換後に全チャンネルの受信レベルを確認し、正常な受信状態を確保する
アンテナの寿命は一般的に10〜20年程度とされており、設置から何年経過しているかを把握しておくことが、早期のトラブル発見につながります。
ブースターや分配器の故障・電源切れ

複数台のテレビを使用している住宅では、アンテナからの電波を分配するために分配器が使われており、電波が弱い場合はブースター(増幅器)が設置されていることがあります。
これらの機器に不具合が生じると、テレビが映らない・ブロックノイズが発生するといった症状が複数台同時に現れるのが特徴です。
特に以下のような症状が出た場合は、ブースターや分配器の不具合が疑われます。
・家中のテレビすべてで受信状態が悪化した
・以前は問題なく映っていたのに、急に全台で映りが悪くなった
・E201やE202のエラーコードが複数のテレビで同時に表示された
まず自分で確認できる範囲として、ブースターの電源ユニットのランプが正常に点灯しているかを確認してください。
電源ユニットはテレビ近くのコンセントに接続されていることが多く、ランプが消えている場合は電源の入れ直しや、コンセントの差し直しで改善するケースがあります。
改善しない場合や、ブースター本体・分配器の故障が疑われる場合は、専門業者への依頼が必要です。業者が行う作業の内容は以下の通りです。
・ブースターの出力レベルを測定器で確認し、正常な増幅ができているか診断する
・故障が確認された場合は、ブースター本体または分配器を交換する
・交換後に各テレビへの分配レベルを調整し、全台で安定した受信状態を確保する
ブースターの寿命は一般的に10〜15年程度とされており、設置から何年経過しているかも故障判断の目安となります。
700MHz帯の電波干渉による影響

(画像:700MHz利用推進協会)
地上デジタル放送(地デジ)は、UHF帯(470〜710MHz)の電波を使用して放送されています。
一方、携帯電話の4G回線の一部も700MHz帯の周波数を使用しており、この帯域が地デジの受信周波数に近いことから、干渉が生じる場合があります。
この問題は「700MHz帯干渉」と呼ばれ、特に2015年以降の4G基地局の整備拡大に伴い、一部の地域で受信障害が報告されました。
700MHz帯の電波干渉が発生すると、以下のような症状が現れることがあります。
・特定のチャンネルだけ映らない、または映りが不安定になる
・ブロックノイズが頻繁に発生する
・アンテナや配線に問題がないにもかかわらず、E201やE202が表示される
・近隣の携帯電話基地局が新設・増強された後から症状が始まった
700MHz帯の干渉対策として、国の制度に基づいた支援が設けられています。
携帯電話事業者(主にソフトバンク・楽天モバイルなど)が干渉対策の費用を負担する仕組みがあり、フィルター(LTE対応フィルター)の取り付けや、ブースターの交換によって改善できるケースがほとんどです。
まずは「携帯電話の電波による受信障害対策センター(一般財団法人移動通信基盤整備協会:JMCIA)」に相談することをおすすめします。
無料で調査・対策を受けられる場合があります。
自分で直そうとフィルターを取り付ける際は、対応機種や取り付け位置を誤ると効果が出ないため、専門業者への依頼が確実です。
自分で直せるケースvs業者に頼むべきケース【判断チャート付き】
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テレビが映らないトラブルは、すべてが業者依頼を必要とするわけではありません。
一方で、誤った対処を行うと症状が悪化したり、高所作業による事故につながる危険もあります。
自分で直せる範囲と、専門業者に任せるべき範囲を正しく見極めることが重要です。
【自分で対処できるケース】
以下の項目は、特別な工具や専門知識がなくても対応できる内容です。
| 症状・状況 | 対処内容 | ||
| 電源を入れても映らない | 電源プラグを抜いて完全再起動する | ||
| アンテナケーブルが緩んでいる | ケーブルを抜き差しして接続し直す | ||
| B-CASカードのエラーが出ている | カードを抜き差しし、ICチップを清掃する | ||
| 特定のチャンネルだけ映らない | チャンネルの再スキャンを実施する | ||
| 入力が切り替わっている | リモコンで正しい入力ソースに切り替える | ||
| アッテネーターの設定がズレている | テレビの設定メニューでON/OFFを切り替える |
【業者に依頼すべきケース】
以下の症状や状況は、専門的な知識・機材・高所作業が必要となるため、無理に自分で直そうとせず、専門業者への相談をおすすめします。
| 症状・状況 | 対処内容 | ||
| 台風・強風後にテレビが映らなくなった | アンテナの向き調整は屋根上の高所作業が必要 | ||
| 家中のテレビすべてで映りが悪い | ブースター・分配器の診断・交換が必要 | ||
| アンテナの錆び・破損・傾きが目視で確認できる | アンテナ本体の交換・設置工事が必要 | ||
| E201・E202が繰り返し表示される | 受信レベルの測定・調整には専用機材が必要 | ||
| ケーブルの引き直しが必要な状況 | 屋内外の配線工事には専門技術が必要 | ||
| 700MHz帯の電波干渉が疑われる | フィルターの選定・取り付けには専門知識が必要 |
上記を試しても改善しない場合や判断に迷う場合は、早めに専門業者へご相談ください。
【メーカー別】チャンネル再設定の方法

チャンネルの再スキャンは有効な対処法のひとつですが、操作手順はテレビのメーカーや機種によって異なります。
「設定メニューが見つからない」「どこを操作すればいいか分からない」という方のために、国内主要4メーカーごとの手順をまとめました。
お使いのテレビに該当するメーカーの項目をご確認ください。
ソニー(BRAVIA)の場合
ソニーの液晶テレビ「BRAVIA(ブラビア)」でテレビが映らない場合、特に引っ越し後や新しい放送局が追加された際には、チャンネルの再スキャン(初期スキャン)を行うことで症状が改善することがあります。
Android TV™またはGoogle TV™を搭載したモデルでの基本的な手順は以下の通りです。
1. 設定画面を開く
リモコンの「設定(歯車マーク)」ボタンを押し、設定メニューを表示させます。
2. 放送受信設定を選択
メニューから「放送と外部入力」または「視聴設定」へ進み、「放送受信設定」を選んで決定ボタンを押します。
3. チャンネル設定へ進む
「チャンネル設定」または「デジタル放送受信」を選択します。
4. 地域と郵便番号を設定
「地域設定(県域)」からお住まいの地域と県域を選び、続いて「地域設定(郵便番号)」で正しい郵便番号を入力します。
5. 自動チャンネル設定の実行
「地上:自動チャンネル設定」を選び、「初期スキャン」または「再スキャン」を実行します。
数分待ってスキャンが完了すれば設定終了です。
※機種によってメニューの名称や操作手順が一部異なる場合があります。
詳しい操作方法については、ソニーの公式サポートページをご確認ください。
パナソニック(VIERA)の場合
パナソニックの薄型テレビ「VIERA(ビエラ)」で特定のチャンネルが映らない、または引っ越し等で受信環境が変わった場合は、以下の手順でチャンネルの初期スキャンや再スキャンを行ってください。
1. 設定メニューを開く
テレビの電源を入れ、リモコンの「メニュー」ボタンを押します。
2. 初期設定から設置設定へ進む
画面に表示されたメニューから「初期設定」を選び、続いて「設置設定」を選択して決定ボタンを押します。
3. チャンネル設定を選択
「チャンネル設定」から「地上デジタル放送」を選びます。
4. スキャンの種類を選択して実行
新しく設定をやり直す場合は「初期スキャン」を選び、お住まいの地域と「UHF」または「全帯域」を選択します。
既存の設定を残して放送局を追加したい場合は「再スキャン」を選びます。
5. スキャンの完了を待つ
スキャンが開始されます(約10分程度かかります)。
完了画面を確認後、「終了」を選んで設定を終えます。
※ご使用のモデルにより、操作手順や画面表示が異なる場合があります。
詳細はパナソニックの公式サポートページ【チャンネル設定がわからない】をご参照ください。
シャープ(AQUOS)の場合
シャープの液晶テレビ「AQUOS(アクオス)」でテレビが映らない時や、エラーコードが表示された場合は、チャンネルの再設定を試してみましょう。
基本的な手順は以下の通りです。
1. 地上デジタル放送を選局する
リモコンの「地上D」または「地上」ボタンを押し、地上デジタル放送に切り替えます。
2. 設定メニューを表示
リモコンの「ツール」または「メニュー」ボタンを押して設定メニューを表示させます。
3. 初期設定からチャンネル設定へ
上下カーソルボタンで「初期設定」を選んで決定し、次に「チャンネル設定」を選択して決定ボタンを押します。
4. 地上デジタル自動を選択
「地上デジタル自動」を選び、目的に応じてスキャンの種類を選択します。
5. スキャンの実行
引っ越し等で設定をやり直す場合は「初期スキャン」を、既存のチャンネルを残したまま新しい放送局を追加したい場合は「再スキャン」を選んで決定ボタンを押します。
スキャンが完了するまでしばらくお待ちください。
※機種(リモコンに「ホーム」ボタンがある機種など)によっては操作手順が異なる場合があります。
詳しくはシャープの公式サポートページ【チャンネルの個別設定】や取扱説明書をご確認ください。
東芝(REGZA)の場合
東芝の液晶テレビ「REGZA(レグザ)」でテレビが映らない、または「E201」などのエラーコードが出る場合は、以下の手順でチャンネル設定(初期スキャンまたは再スキャン)を行ってください。
1. 設定メニューを開く
リモコンの「設定」ボタンを押してメニュー画面を表示させます。
2. チャンネル設定へ進む
メニューから「初期設定」を選び、次に「チャンネル設定」を選択して決定します。
※機種によっては「放送受信設定」から「地上デジタル設定」へ進む場合もあります。
3. 地上デジタル自動設定を選択
「地上デジタル自動設定」または「地上デジタルスキャン設定」を選びます。
4. スキャンの種類を選択して実行
初めて設定する場合や引っ越しなどで地域が変わった場合は「初期スキャン」を選びます。
現在の設定を残したまま新しいチャンネルを追加したい場合は「再スキャン」を選び、決定ボタンを押してスキャンを開始します。
5. 設定完了の確認
スキャン完了後、地上デジタル放送が正常に映るか確認してください。
※ご使用のモデル(Android TV搭載機種など)によって操作方法が異なる場合があります。
詳細は東芝(TVS REGZA)の公式サポートページ【チャンネル設定(初期スキャン/再スキャン)】をご参照ください。
テレビが映らない時のよくある質問(FAQ)

テレビが突然映らなくなるトラブルは、状況によって原因が大きく異なります。
ここでは、アンテナ工事専門業者に多く寄せられるお問い合わせの中から、特に代表的な3つの疑問について詳しく解説します。
集合住宅で自分だけ映らない場合はどうする?
マンションやアパートなどの集合住宅で、自分の部屋のテレビだけが映らない場合、まずは室内にあるアンテナ端子とテレビを繋ぐケーブルの接続状況や、テレビ本体の設定(B-CASカードの接触不良やチャンネル設定など)を確認してください。
同じ建物の他の住人が問題なく視聴できているのであれば、共用アンテナや共用ブースターなどの設備全体には異常がない可能性が高いです。
もし、ケーブルの抜き差しやチャンネルの再スキャンを行っても改善しない場合は、壁のアンテナ端子自体の不具合や、テレビ本体の故障が疑われます。
この場合は、ご自身で修理業者を手配する前に、必ず管理会社や大家さんに連絡し、状況を報告して対応を相談することをおすすめします。
引っ越し後にテレビが映らない原因は?
引っ越し先でテレビが映らない場合、最も多い原因は「チャンネル設定(初期スキャン)」を行っていないことです。
地域が変わると受信する電波の周波数が異なるため、以前の住まいで設定したチャンネル情報のままでは新しい地域の放送を受信できません。
テレビの取扱説明書やメーカーの公式サイトを参照し、お住まいの地域に合わせたチャンネルの再設定を行ってください。
また、引っ越し作業中にアンテナケーブルが抜けかかっていたり、B-CASカードがずれてしまったりするケースもよく見られます。
さらに、新居のアンテナ端子がBS/CS放送に対応していないにもかかわらず、BS/CSを視聴しようとしている場合も映りません。
まずは基本的な接続と設定を一つずつ確認することが大切です。
テレビ2台のうち1台だけ映らないのはなぜ?
ご自宅に複数のテレビがあり、そのうち1台だけが映らない場合、アンテナ自体が故障している可能性は低いです。
アンテナに問題があれば、すべてのテレビが映らなくなるのが一般的です。
1台だけ映らない原因としては、そのテレビに繋がっているアンテナケーブルの断線や接触不良、あるいは壁のアンテナ端子からテレビまでの配線経路にある分配器の不具合が考えられます。
また、映らないテレビ本体の故障やB-CASカードのエラーも原因として挙げられます。
原因を切り分けるために、映るテレビと映らないテレビの設置場所を入れ替えてみたり、ケーブルを交換してみたりして、テレビ本体の問題なのか、配線や端子の問題なのかを確認してください。
まとめ

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