デザインアンテナをご存じでしょうか。
これは従来の八木アンテナとは違い、機能性だけでなく見た目のイメージにもこだわったアンテナのことです。
家の雰囲気に合わせられるということから、人気が高まっています。しかし、何といってもアンテナですから、見た目以上に気になるのは性能です。
はたして、デザインアンテナの電波受信性能はいかほどなのでしょうか。
今回は、デザインアンテナとは何かから、その取り付け場所や電波受信性能について紹介します。
【デザインアンテナとは?】
デザインアンテナとは、基本的に平べったい長方形の形をしたアンテナです。
部屋の中に置いてあっても違和感のないデザインです。八木アンテナに比べるとシンプルな外見になっています。
それに、長方形以外に六角形のものなどもあるので形を選ぶ楽しみがあるのです。
デザインアンテナは色も何種類か選べるので、屋外に設置する場合は外壁と同じ色を選べばほとんど目立たなくなるでしょう。
家の雰囲気に合わせたものや家の見た目のイメージを変えないものを選ぶことができます。
一方、八木アンテナよりもやや高価となっています。
八木アンテナとは、見た目、値段、最大素子数がデザインアンテナとは違います。
素子とは、八木アンテナの横棒のことで、これが多いほど受信感度が高くなります。
デザインアンテナは八木アンテナのように素子が目に見えてわかるわけではないので「20素子相当」という表現がなされます。
この素子数は、デザインアンテナは26素子相当が最大となり、八木アンテナは27素子が最大です。
このことから八木アンテナの方が性能がよいと思われることもありますが、必ずしもそうとはいえません。
なぜなら、現実に27素子のアンテナを使用しなければならない場面は多くなく、日常生活では26素子以下のアンテナでも十分だからです。
デザインアンテナは八木アンテナに相当する性能を持っていると考えていいでしょう。
【デザインアンテナの取り付け場所は?】
デザインアンテナは、八木アンテナのように屋根に設置しなければならないわけではありません。
電波感度の条件を満たせば屋内でも設置が可能です。中には屋根裏に取りつける場合もあります。
屋根裏は、外からアンテナが見えることは絶対にないため、家の外観イメージを損なわない設置場所として挙げられます。
しかし、屋内設置も可能とはいうものの、やはり屋外設置よりも電波感度は低いです。
家の立地・地域によっては不具合が起こりやすく、快適な環境が損なわれることもありうるので、最寄りの業者と相談して決めるといいでしょう。
業者に依頼すれば自宅の電波感度とアンテナを設置する最適なポイントを調査してくれるので、まずは相談することから始めましょう。
八木アンテナのように屋根に設置するアンテナの場合、風雪によって電波が受信できない場合があります。
しかし、デザインアンテナは屋根がある外壁やベランダに設置するため、このリスクが低くなるのです。
また、屋根のような高所ではないため、取り付け工事や修理工事が比較的容易なこともメリットとして挙げられます。
【デザインアンテナの電波受信性能は?】
デザインアンテナの電波受信性能自体は、素子数的には八木アンテナとほぼ変わりません。
しかし、デザインアンテナの場合は地域によって受信ができない場合があります。
この場合は、ブースターを使って受信感度を上げるか、八木アンテナを使用することになるでしょう。
また、電波の受信性能は基本的に高い位置にいくほどよくなります。
そのため、屋根の上に設置する八木アンテナと比べると、壁面などに取りつけるデザインアンテナの方がどうしても感度が落ちてしまうでしょう。
また、デザインアンテナはその構造上角度を調節することができず、受信感度の微調整ができません。
このことから、受信感度の低い地域の場合はブースターを使用するか、八木アンテナに切り替えることになるのです。
ただ、デザインアンテナの場合は八木アンテナよりも天候の影響を受けにくく、電波感度が安定しやすいという利点があります。
デザインアンテナの電波受信性能は機種によって異なるため、業者と相談して自分の住む地域に合ったものを選ぶといいでしょう。
【デザインアンテナ設置を検討してみよう! 】
デザインアンテナは、そのシンプルで今風なデザインが特徴です。
家の雰囲気に合わせられるので、八木アンテナのように存在感を主張することなく設置することもできます。
その分費用が高めという難点はありますが、そこをクリアできるなら好条件がそろっているといえるでしょう。
デザインアンテナにデメリットがないわけではありませんが、それを補うだけのメリットがあるからこそ選ぶ人が増えているのです。
このさき、新しいアンテナを購入するときは、デザインアンテナも検討してみてはいかがでしょうか。