景観地区とは、市街地の良好な景観の形成を図るため、都市計画によって定められる地区の一つを指します。
指定要件などは「景観法」に規定されています。
景観地区の一部には、アンテナ設置に関する制限が設けられている場合もあります。
そのため、景観地区にお住まいの方は、
「景観地区に指定されているから、テレビアンテナを立てられない」
と判断されている方も多いです。
しかし、テレビアンテナ設置が規制されているからと言って、必ずしもアンテナを設置できないというわけではありません。
本記事では、景観地区でおすすめのテレビアンテナの種類について徹底解説していきます。
また、アンテナの設置方法や対策工事例なども合わせてご紹介していますので、景観地区にお住まいでアンテナ設置を検討されている方、景観地区へのお引越しを検討されている方は必見な内容となっています。
是非参考になさってください。
景観協定地域でアンテナ設置できる?
前述でも申し上げた通り、景観協定地域でもアンテナ設置は可能です。
まず、景観地区の中でも、アンテナ設置に対する制限が設けられていない地区もあります。
また、アンテナ設置が制限される場合でも、屋根上にテレビアンテナを取り付けることで景観を損ねてしまうという理由がほとんどです。
地デジアンテナでご説明すると、アンテナの種類や設置場所は様々で、景観を損ねることなく取り付けられる場合もあり、景観地区でもアンテナ設置が可能なケースも多いです。
この事実を知らず、月々の固定費用がかかるケーブルテレビや光テレビなどを利用されているご家庭もいらっしゃいますが、テレビアンテナ設置を諦めるには早すぎます。
そこで、こちらではまずはそもそも「景観地区」「美観地区」とは何かについて、詳しくご紹介していきます。
その上で、ご自分の自宅が景観地区であるかどうか調べる方法について解説していきます。
「景観地区」に引っ越した場合、自治体によって良好な景観の形成を図るためにいくつか制限が設けられており、知らなかったでは済みません。
是非、参考になさってください。
そもそも「景観地区」「美観地区」とは
景観地区とは、前述でも触れた通り、「景観法」によって規定された、市街地の良好な景観の形成を図るため都市計画によって定めた地区の一つを指します。
美しい自然や歴史的建造物などが多い地区では景観地区に指定されている事も多く、旅行などで景観地区を訪れた経験もお持ちのことでしょう。
古都に恵まれた京都府京都市や鎌倉時代の息吹を感じさせる神奈川県の鎌倉景観地区など、日本にはいくつかの「景観地区」「美観地区」が存在します。
このような景観地区に制定したエリアでは、自治体によって建物の種類・位置・区域・建物のデザインなどの制限など「景観協定」が定められており、一般ご家庭の住宅にもこれらの条例は該当します。
尚、景観協定として、以下の内容を制限することができます。
・面積・名称
・建物の高さ
・敷地面積の最低限度
・壁面の位置
・壁面後退区域における工作物設置
・木竹の伐採
・土地の形質変更など
自治体によって定められた制限内容に違反した場合は、
・工事の停止または是正命令
・是正命令などに違反した場合は一年以下の懲役または50万円以下の罰則
など重い罰則がくだされることもありますので注意が必要です。
自分の家は大丈夫?景観地区を調べる方法
景観地区に該当するエリアは、「国土交通省のホームページ」で確認することができます。
令和5年3月31日時点で、景観地区に定められているのは以下56地区(33市区町村です。)
景観地区 |
北海道富良野市:1地区 |
北海道ニセコ町:1地区 |
北海道倶知安町:1地区 |
岩手県盛岡市:1地区 |
岩手県陸前高田市:1地区 |
岩手県平泉町:1地区 |
宮城県仙台市:3地区 |
東京都葛飾区:1地区 |
東京都江戸川区:4地区 |
神奈川県鎌倉市:2地区 |
神奈川県藤沢市:2地区 |
石川県金沢市:1地区 |
岐阜県各務原市:3地区 |
静岡県沼津市:1地区 |
静岡県熱海市:1地区 |
三重県伊勢市:1地区 |
京都府京都市:8地区 |
大阪府堺市:1地区 |
大阪府羽曳野市:1地区 |
大阪府藤井寺市:1地区 |
兵庫県芦屋市:2地区 |
兵庫県西宮市:1地区 |
和歌山県高野町:1地区 |
島根県松江市:1地区 |
岡山県倉敷市:1地区 |
広島県尾道市:1地区 |
広島県福山市:1地区 |
広島県廿日市市:1地区 |
大分県大分市:2地区 |
沖縄県石垣市:3地区 |
沖縄県浦添市:2地区 |
沖縄県うるま市:2地区 |
沖縄県読谷村:2地区 |
上記、景観地区に関してご紹介しましたが、旅行先として人気スポットばかりで魅力的なエリアですね。
しかし、お住まいになる場合には、テレビアンテナを設置するうえで制限が設けられている場合も多く、その場合には制限にたいし厳守する必要があります。
アンテナ専門業者であれば、対応エリアに関する情報を熟知していることも多く、設置できるアンテナの種類や設置場所など的確にアドバイスしてくれるでしょう。
景観協定対策でおすすめのテレビアンテナ
景観協定対策でおすすめのテレビアンテナは、デザインアンテナとユニコーンアンテナの2種類です。
デザインアンテナとユニコーンアンテナは、いずれも地上デジタル放送の民放番組を視聴できるよう設置するアンテナで、デザイン性に優れていることが特徴です。
また、見た目の良さだけでなく、デザインアンテナやユニコーンアンテナは主に外壁や破風板など屋根上を避けて設置できるため、景観地区でも制限内容をクリアし設置できる場合があります。
それでは、いずれのアンテナについて詳しくご紹介していきます。
デザインアンテナ
デザインアンテナとは、2016年から登場した地上デジタル放送用のテレビアンテナです。
特徴としては、その名前の由来の通りデザイン性に優れ、更には豊富なカラーバリエーションが揃っていることから、ご自宅の外観を損なわずに設置ができると、現在人気を集めているアンテナです。
別名フラットアンテナ、平面アンテナ、壁面アンテナとも呼ばれています。
主な設置場所は外壁面です。
アンテナで最もシェアが高い八木式アンテナの一般的な設置場所は屋根上のため、景観地区では設置が認められないケースあります。
一方、外壁面にコンパクトに設置できるデザインアンテナの場合は、景観を阻害せずに設置できるため認められることがほとんどです。
デザインアンテナのカラーバリエーションは、オフホワイト、ライトブラウン、スーパーブラック、ブラックブラウンの4色があります。
外壁のお色に合わせてデザインアンテナ本体をお選びいただくと、ご自宅の外観に馴染み、アンテナを目立たせずに設置することができます。
例えば、古都京都の街並みに並ぶ日本建築物でも、ブラウンのデザインアンテナなどでしたら風情を壊さずに設置できるでしょう。
また、電波条件や構造条件が揃っていた場合、屋根裏設置もできます。
取り付けたアンテナの配線が、外壁にある入線口と言われる穴から宅内へと繋がり、壁内の既存配線を通って各部屋に電波が流れるので、内観を損なうこともありません。
宅内で配線がごちゃごちゃするといった心配も必要ありません。
一方、デザインアンテナは電波塔とご自宅の間に高い建物(ビルやマンション)や森林がある場合、電波を遮断してしまうため、デザインアンテナの取付位置に当たる外壁部分の高さでは受信できないことがあります。
その場合、屋根上に八木式アンテナで十分な高さを出し取り付ける形になりますので、景観地区ではアンテナ設置を断念せざるを得ないケースもあります。
ユニコーンアンテナ
ユニコーンアンテナは2017年に発売された最新型のアンテナです。
デザインアンテナ同様、ユニコーンアンテナは地上デジタル放送の民放番組を視聴できるよう設置します。
ユニコーンアンテナと言えばポール状の形が特徴的で、360°どこから見ても光の反射を抑えるマットな仕上がりとなっています。
ユニコーンアンテナのカラーはホワイトとブラックの2色展開で、外壁に馴染みやすい色味となっています。
主な設置場所は、破風板や外壁面です。
デザインアンテナ同様、電波を受信するにあたり大事な部分である「素子」がアンテナ本体の中に入っており、デザイン性の高いテレビアンテナです。
ユニコーンアンテナ本体は高級感があり、屋根上に設置する八木式アンテナより低い位置に設置する事になるので、景観地区などでにお住まいの場合でもご利用頂けます。
また、デザインアンテナより高い位置に設置できるため、住宅が密集している景観地区でも設置できるケースもある様です。
しかし、デザインアンテナは外壁面に設置して取り付けているのに対し、ユニコーンアンテナは立ち上げスタイルでアンテナを設置しています。
そのため、高さ制限が設けられている場合、立ち上げスタイルで規定を超える場合もありますので注意が必要です。
また、地デジアンテナの中で最も受信感度が高い八木式アンテナと比較すると感度が弱いため、電波の弱い地域では設置できないケースもあります。
ご自宅がユニコーンアンテナを設置する環境が整っているか、設置できても高さ制限内に収まるかどうかはアンテナ専門業者に相談された方がよいでしょう。
設置場所を工夫する
地デジアンテナの中で最も受信感度が高いアンテナとして「八木式アンテナ」が挙げられます。
景観協定対策として、デザインアンテナとユニコーンアンテナをおすすめさせて頂きましたが、いずれも電波の弱い地域では設置できないケースがありますが、八木式アンテナであれば電波を受信できることもあります。
一方、八木式アンテナを屋根上に設置したすると、高さ制限に引っかかってしまったり、外観を損ねると設置を認められないケースもあります。
景観地区で、八木式アンテナが必ずしも設置できない訳ではありません。
設置場所を工夫することで景観地区でも設置できる可能性があるのです。
八木式アンテナの設置場所は一般的に屋根上が多いですが、周辺環境によっては屋根裏や破風板などにも設置できます。
上記お写真は、実際に八木式アンテナを屋根裏に設置しているケースです。
屋根裏に適しているアンテナといえばデザインアンテナですが、八木式アンテナはある程度の大きさがあるので設置するためのスペースが屋根裏に確保できるかがポイントです。
八木式アンテナの場合だと、大よそ1辺2m弱の正方形が設置スペースが目安になります。
また、八木式アンテナが電波受信に優れているとはいえ、屋根裏に設置することで電波が屋根や壁に遮られて電波レベルが弱くなる事実を認識しなければなりません。
そのため、八木式アンテナの屋根裏設置では、アンテナ工事以外にブースター工事を必要とするケースが多いです。
八木式アンテナは、短い金属の棒がたくさん付いており魚骨のような見た目から、外観を損ねると景観地区では認められないケースもありますが、屋根裏であればその問題も解決できるでしょう。
屋根裏の他にも、八木式アンテナは破風板に設置することができます。
屋根上に設置するより高さを抑えられますし、設置場所によっては通りから見えにくく景観を損ねることもありません。
一方、高さ制限が設けられている場合には、規定高さを超える心配もありますので、ご検討の際にはアンテナ専門業者に相談の上ご検討ください。
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👉【屋根裏にテレビアンテナ設置するメリット・条件・事例・費用を紹介】
景観地区でアンテナ以外でテレビを視聴する方法
景観地区でおすすめのアンテナや、設置場所の工夫についてご紹介しましたが、いずれもご自宅の状況に合わずアンテナ設置が叶わないこともあります。
アンテナ設置ができないからと言って、地デジ放送をテレビで視聴できないわけではありません。
こちらでは、景観地区でアンテナ設置以外のテレビ視聴方法をご紹介します。
アンテナ設置以外の方法は以下2つです。
・ケーブルテレビを利用して視聴する
・光回線を利用して視聴する
ご紹介した2つの方法について詳しくご紹介していきます。
ケーブルテレビ
ケーブルテレビとは、同軸ケーブルや光ファイバーケーブルによって住宅を有線で繋ぎ、テレビやインターネットなどを提供するサービスのことを言います。
ケーブルテレビを利用することで地上波放送や衛星放送による番組を受信でき、それをケーブルテレビ局がケーブルテレビ網によって各家庭に届けてます。
そのため、ケーブルテレビを利用すれば、アンテナがなくてもテレビが視聴できます。
【メリット】
最も大きいメリットと言えば、ケーブルテレビは電波が弱い地域であっても利用できる点です。
また、今回のように景観地区の制限によってアンテナが設置できないお宅でも利用頂けます。
その歴史は光回線より長く、アンテナで電波を受信できない、もしくはしにくい地域でもテレビを視聴できるようサービス提供会社が大きなアンテナを設置し各家庭の代わりに電波を受信し、それを有線で送るようにしたものです。
その他にも、有線での視聴なので悪天候の影響も受けにくく、チャンネル数も豊富な点も魅力と言えます。
【デメリット】
アンテナの場合は基本的に設置時の初期費用以外に費用は発生しませんが、ケーブルテレビの場合はテレビを視聴するにあたり毎月の固定費が発生します。
また、STBという専用機器をテレビ一台ごとに設置する必要があり、テレビ台数が増えるごとにレンタル費用が発生する点はデメリットと考えられます。
光回線
テレビアンテナでテレビの電波を受信する仕組みと異なり、光テレビでは光回線を利用してテレビを観ることができます。
詳しくは、光ファイバーケーブルを通して受信したテレビ信号を、映像用回線終端装置で変換しテレビに映すという仕組みとなっています。
【メリット】
光回線もケーブルテレビ同様、オプション契約を結ぶことでアンテナを設置せずともテレビを視聴することができます。
また、テレビと一緒にネットも申し込むことで、お得に利用できるという点はメリットと言えます。
ケーブルテレビ同様、光回線の場合も悪天候の影響は受けません。
【デメリット】
回線を開通し使用開始するまで時間がかかることがデメリットと言えます。
人気のサービスの場合ですと半年ほど待たされたこともあるようです。
また、こちらもケーブルテレビ同様、契約後から月額の使用料が発生します。
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👉【テレビアンテナなしでテレビを見る方法3選!コスパがいい方法と料金をご紹介】
景観地区でも諦めない!みずほアンテナにおまかせください!
景観地区でのアンテナ設置は、みずほアンテナにおまかせください。
みずほアンテナは年間3万件の工事実績を誇りその経験から、景観地区にお住まいのお家での工事実績も豊富です。
対応エリアでは、景観地区に関しても周辺の電波状況や制限なども詳しく把握しており、できる限りお客様のご要望に沿ってアンテナを取り付けさせていただきます。
みずほアンテナの工事でお伺いさせていただくのは、完全自社雇用のアンテナ工事専門スタッフになります。
アンテナ専門の熟練のスタッフですので、豊富な経験や高い技術を兼ね備えております。
関東、東海、関西、九州、東北の各営業所からお客様のご自宅へお伺いします。
自社スタッフだからこそ、お電話口と現場で連携し、当日スムーズに工事が進みます。
また施工技術に自信があるからこそ無料の10年保証を付与させていただいております。
何か不具合が発生しましたらすぐに駆け付けますので、アフターサービスもご利用くださいませ。
さらに、365日土日祝日も工事を行っており、即日対応も承っております。
大切なマイホームの工事は業界トップシェアを誇るみずほアンテナにご相談ください。
みずほアンテナの施工事例
神奈川県鎌倉市 デザインアンテナ設置工事
ご自宅の外観に合わせたカラーのアンテナをお選びいただきました。
白い壁と同色の白色のアンテナを設置することで外壁に馴染む仕上がりとなっています。
設置個所はなるべく目立たずにとのことでしたので、電波測定を行いながら外壁面に設置し慎重に工事を進めさせていただきました。
京都府京都市 デザインアンテナ設置工事
十分な電波を確認とれ、ご自宅の構造も適していましたので、屋根裏にデザインアンテナを目立たずに設置ができました。
屋根裏設置法はお家の外観を損なわなくて済むだけでなく、天候にも左右されることもなく、経年劣化も軽減してくれます。
三重県伊勢市 デザインアンテナと4K8K対応BS/CSアンテナ設置工事
デザインアンテナと4K8K対応BS/CSアンテナを外壁面にまとめて設置しています。
デザインアンテナのカラーバリエーションは黒、白、茶、ベージュの4色、BS/CSアンテナのカラーは黒、白、ベージュの3色です。
BS/CSアンテナのベージュ色はみずほアンテナだけのお取り扱いです。
それぞれお好きなカラーを選ぶもよし、二つのアンテナのカラーを揃えて取り付けることもできます。
BS・CSアンテナは後付けも可能ですが、セット価格の方がお安くなります。
まとめ
景観協定対策でおすすめのテレビアンテナとして
・デザインアンテナ
・ユニコーンアンテナ
と、2種類の地デジアンテナを注意点を含めてご紹介しました。
上記いずれのアンテナを設置できない場合には、最も感度のよい八木式アンテナを設置場所を工夫して取り付ける方法についてもご紹介しました。
景観地区という理由だけで、テレビアンテナの設置を断念される方も多いですが、アンンテナの種類や設置場所によっては問題なく設置できるケースもあります。
みずほアンテナでは、景観地区にお住まいのお家での工事実績も豊富です。
景観地区にお住まいでアンテナ設置を検討されている方、景観地区へのお引越しを検討されている方は、是非みずほアンテナにご相談ください。
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👉【ユニコーンアンテナとは?特徴、メリット・デメリット、費用相場、設置方法について解説!】