テレビアンテナには以下さまざまな種類があり、設置場所も異なります。
アンテナによって特徴も違いがあり設置場所も異なるため、寿命も変わってきます。
この記事では、アンテナの中でも最も人気の高い「デザインアンテナ」の寿命について詳しく解説します。
他のアンテナ種類との違いやメリット・デメリットについても深掘りしていきますので、アンテナ設置をご検討の方はぜひ最後までご覧ください。
デザインアンテナの寿命は何年?
デザインアンテナは、地上デジタル放送の民放番組を視聴するために設置されるアンテナです。
箱型のスタイリッシュなデザインで、外観の美しさを重視する方に特におすすめです。
国税庁の減価償却資産の耐用年数表によると、テレビアンテナの耐用年数は10年とされています。
耐用年数とは、不具合なく使用できる期間を意味します。
設置環境によっては、風が強い地域や雪が多い地域ではデザインアンテナの寿命が変動することがありますが、ご家庭によっては15年から20年程度持つこともあります。
デザインアンテナは外壁面に設置されることが多く、軒下に設置することで本体がコンパクトであるため、雨風や野鳥からの被害を最小限に抑えることができます。
さらに、デザインアンテナは「強電界地域」に設置するのが一般的とされており、屋根裏に設置されることも多いです。
屋根裏に設置することで、風雨や積雪、直射日光や厳寒といった自然環境から保護されるため、経年劣化が抑えられ、さらに寿命が延びることが期待されます。
デザインアンテナの設置費用相場
地デジアンテナの工事費用は、アンテナの種類によって異なります。
最も費用を抑えられるのは八木式アンテナで、その工事費用の相場は22,000円から50,000円ほどです。
デザインアンテナは八木式アンテナに比べて本体価格と設置費用が高くなる傾向にあります。
以下に、デザインアンテナの工事費用の相場をご紹介します。
工事内容 | 費用相場 |
デザインアンテナ単体工事 | 25,000円 〜60,000円 |
デザインアンテナ+BS/CSアンテナ | 43,000円 ~100,000円 |
業者によっては、高所作業費や出張費が追加で発生することもあります。
高所作業費は、主に2階建ての屋根上や3階建てなど10メートル以上の場所にアンテナを設置する際にかかります。
業者によっては、高所作業車や足場を手配するための費用が必要となり、高額になることもあります。
また、出張費は、アンテナ工事業者の事業所から依頼主のご自宅までの距離が遠い場合に発生することがあります。
出張費については、業者によっては無料で提供するところもありますが、「見積後や電波調査後」に現地でキャンセルすると、キャンセル料として請求されることもあります。
追加費用項目 | 費用相場 |
高所作業費 | 10,000円 〜30,000円 |
出張費用 | 無料~5,000円 |
デザインアンテナのメリット・デメリット
デザインアンテナは、そのスタイリッシュな外観と機能性から特定の利用者層に人気がありますが、メリットとデメリットがあります。
①美観と住宅調和
デザインアンテナは外装が美しく設計されており、住宅の外観を損なわずに設置できます。特に都市部や住宅密集地での設置に適しており、建物に調和します。
②設置場所の柔軟性
外壁、軒下、屋根裏などさまざまな場所に設置可能です。これにより、建物の構造や周囲の環境に応じて最適な位置に設置でき、電波の受信状態を最大化できます。
③耐久性と長寿命
デザインアンテナは、雨風や野鳥の被害を受けにくい設計であり、外部要因から保護されるため、長期間にわたって信頼性の高い動作が期待できます。特に屋根裏に設置することで、自然要因からの影響を最小限に抑えられます。
①高い費用
八木式アンテナに比べて本体価格や設置工費が高額になることがあります。デザイン性や美観を重視するための追加費用が必要となる場合があります。
②電波受信性能の制約
強電界地域での設置が推奨されるため、電波の弱い地域では受信性能が低下する可能性があります。特に山間部や遠隔地などでは、周囲の地形や建物の影響を受けやすいです。
③設置条件の制約
高所作業が必要な場合、追加の高所作業費用が発生することがあります。2階建て以上の建物や設置場所のアクセスが難しい場合には、費用が増えることがあります。
デザインアンテナは、外観の美しさと機能性を両立させることで、多くのユーザーから支持されています。
ただし、費用と設置条件については慎重に検討する必要があります。
利用環境や予算に応じて、最適なアンテナ選びが求められます。
デザインアンテナと八木式アンテナの違い
デザインアンテナは、外観の美しさと住宅との調和を重視した設計が特徴です。
箱型やフラットな形状で、建物の外壁や屋根裏に設置することが一般的です。
美観を損なわずに設置できるため、都市部や住宅密集地での利用が多く、設置場所の柔軟性が高いです。
一方、八木式アンテナは、効率的な電波受信を目的とした設計です。
伝統的なアンテナで、主に信号の集中受信と高い受信感度を実現します。
そのため、電波の弱い地域や山間部などでも安定した受信が可能ですが、外観や設置場所に制約があります。
また、費用面では、デザインアンテナは美観を重視したため、本体価格や設置工費が八木式アンテナに比べて割高になることがあります。
設置環境や利用目的に応じて、どちらのアンテナが適しているかを検討する必要があります。
デザインアンテナの設置場所
外壁設置
デザインアンテナは一般的に外壁に設置されます。
デザインアンテナの本体はカラーバリエーションが白・黒・茶・ベージュの4色と豊富で、外壁面や外観の雰囲気に合わせてお好みでお選び頂けます。
コンパクトなサイズに加え、外壁面と本体カラーを揃えることで、より外壁に馴染む仕上がりとなっています。
平面型のデザインアンテナを外壁に取り付けることで、設置面積が増え、風の影響を受けにくくなり、強度も向上します。
設置時には外壁に複数の小さな穴を開け、専用の金具をビスで固定してアンテナを取り付けます。
ビス穴には完全な防水処理であるコーキングを施し、水漏れのリスクを排除します。
尚、デザインアンテナは、電波の弱い地域では外壁面では、電波を受信する上で高さが足りず設置が難しいケースもございます。
屋根上設置
デザインアンテナは、屋根上にも設置されることがあります。
屋根上への設置では、八木式アンテナの場合と同様に、足場を四か所のワイヤーでしっかり固定して取り付けます。
ただし、屋根上への設置は一般的な方法ではなく、外壁や屋根裏に設置するケースと比べて、耐久性が劣る傾向があります。
外壁に比べて高さを持たせて設置する必要がある場合に採用されることがありますが、電波の受信には制約があります。
また、アンテナの転倒リスクも高まるため、あまり推奨されない設置方法です。
屋根裏設置
デザインアンテナは、周囲の電波環境や建物の構造によって、条件が整えば屋根裏に設置することができます。
屋根裏への設置方法は、見た目を重視しアンテナを露出させたくない方に最適です。
屋根裏では風雨の影響を受けにくく鳥害対策としても大変効果的です。
アンテナ本体の自然劣化を避けて、アンテナの寿命を延ばすことができます。
ただし、屋根裏に設置するには、設置スペースの広さや電波の受信強度、必要な配線の確認が必要です。
具体的な設置の可否は、現地での電波調査を通じて確認できますので、屋根裏に設置を検討される際には、専門業者に相談することが重要です。
尚、屋根裏に設置する場合は、まず柱へ専用金具を設置しアンテナを金具に取り付けます。
ベランダ設置
デザインアンテナはベランダの手すりにも設置可能です。
手すりに設置する際には、通常の取り付け金具ではなく、手すり用の専用取り付け金具が必要です。
ベランダの手すりに設置する際に最も重要なのは、手すりの強度です。
手すりがしっかりとした支持を提供し、アンテナを安全に保持できることが必要です。
尚、手すりの強度が十分であっても、外壁や屋根裏に設置するケースと比べて、耐久性が劣る傾向があります。
台風や積雪が多い地域では、アンテナの落下や手すりの破損などの危険性もありますので、注意が必要です。
デザインアンテナの取り付け手順
デザインアンテナの設置手順は以下の通りです。
手順①電波測定
電波チェッカーを使用して電波の測定を行い、最適な設置場所を決定します。
モニター画面にGOODと表示されると、無事電波を受信できていることになります。
手順②金具の取り付け
設置場所に必要に応じてビス穴を開け、取り付け金具を設置します。
屋外への設置の場合は、外壁に穴をあけた箇所からの腐食を防ぐ目的で、シリコン樹脂でコーキング処理を行います。
手順③アンテナ設置
取り付け金具にデザインアンテナを取り付け、再度電波の確認を行います。
問題がなければアンテナを固定します。
手順④周辺機器の取り付け
ブースターや周辺機器を取り付けます。
尚、ブースターは、電波数値が良好であればいらないケースもあります。
手順⑤アンテナレベルの確認
ケーブルでアンテナとテレビを接続し、テレビでアンテナレベルを確認しながら調整を行います。
デザインアンテナの設置は室内アンテナよりも複雑ですが、電波の受信が良好な場所を見つければ、スムーズに設置が進められます。
デザインアンテナの取り付けは専門業者に依頼
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アンテナ工事の設置依頼先は、以下のような業者で取り扱っています。
最適な選択肢は「プロのアンテナ工事専門業者」に依頼することです。
専門業者はテレビアンテナの設置に精通しており、あらゆる疑問や細かな要望にも応じてくれます。
また、大量の部材を仕入れているため、高品質なアンテナを比較的安価に提供しています。
アンテナ専門業者は高度な技術と幅広い知識を持ち合わせており、品質と技術の両面で妥協したくない方に最適です。
よくある質問
デザインアンテナは他の種類に比べて寿命が長いの?
テレビアンテナの耐用年数は10年とされていますが、デザインアンテナは外壁面に設置されることが多く、雨風や野鳥からの被害を最小限に抑えることから、他のアンテナと比較してもアンテナ寿命が長い傾向があります。
設置場所やご家庭によっては15年から20年程度持つこともあります。
デザインアンテナにはブースターが必要?
デザインアンテナは、周辺の電波環境やご自宅の構造によって条件が合致していれば屋根裏に設置することが可能です。
✓屋根裏にアンテナが設置可能なスペースがある
✓点検口などにより屋根裏にアクセスでき、必要な配線が通ってる
上記項目がクリアできれば基本的に設置は可能です。
まとめ
デザインアンテナは、そのスタイリッシュなデザインで外観に調和し、非常に人気があります。
ただし、電波の弱い地域や周囲に高層マンションやビルが多い地域では、デザインアンテナの設置が困難な場合があります。
建物の高さや配置によっても設置の可否が変わるため、個別に電波状況を確認する必要があります。
アンテナ工事では、適切なアンテナを選定し、最適な場所に設置することが重要です。
信頼できるアンテナ専門業者は、電波環境を詳細に調査し、最適な解決策や提案を行ってくれます。
失敗を避けるためにも、アンテナ工事は専門業者に依頼することをおすすめします。
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