デザインアンテナは、建物の外壁に合った色が選びやすく、外観を損ねにくいのが特徴です。
建物の美観を優先できるということから、自宅を新築したりリフォームしたりというタイミングで設置する人は増えています。
デザインアンテナは種類が豊富なだけでなく、設置場所に柔軟性があることも魅力のひとつではないでしょうか。
デザインアンテナを出している主なメーカーを紹介しながら、さらに、それぞれの特徴や性能について解説していきます。
【デザインアンテナとは?特徴や性能について】
デザインアンテナとは、地デジアンテナの種類の1つです。
地デジアンテナには他に、魚の骨のような形状をした八木式アンテナがあります。
これに対して、デザインアンテナの一番の特徴は、薄くコンパクトな形状です。
八木式アンテナの場合は、骨のように見える「素子数」によって受信感度が分かりますが、デザインアンテナには明確な素子数がありません。
そのため、◯素子相当という表現が使われています。
八木式アンテナに比べて性能が低いといわれていますが、素子数が同等の製品が多く出ていますし、そもそも電波の拾い方が異なります。
カラーバリエーションが豊かなのもデザインアンテナの特徴の1つで、ホワイトやベージュ、ブラウン、ブラックなどが出ています。
豊富なカラーで外壁に合わせやすく、さらにベランダや屋根裏など設置場所の自由度が高いのも人気です。
設置したときの安定感も高いことから、強風の影響を受けにくいのもデザインアンテナの特徴といえるでしょう。
建物の美観を損なわないとして、新築の家を中心にデザインアンテナの需要は増えつつあります。
【アンテナメーカーについて】
日本国内で主に使われているアンテナメーカーは、DXアンテナ、マスプロ、そして日本アンテナの3社です。
デザインアンテナの設置を依頼する際は、このアンテナメーカーのいずれかを取り扱っている業者がほとんどといっていいでしょう。
3社から出ているデザインのアンテナの価格帯は7,000円〜1万円程度が多く、全社とも価格に大きな差はありません。
性能についても大きな違いはみられず、3社とも弱電界向けから中電界、強電界向けまでのアンテナを出しています。
価格帯、性能ともに大差はありませんが、アンテナメーカーごとに特徴があるので比較してみましょう。
DXアンテナからは、2018年3月時点で、20素子相当が6機種(6色/うちブースター内蔵が2機種)、26素子相当が3機種(3色/うちブースター内蔵が2機種)の、全9機種が出ています。
特許取得済みの防水キャップで、さらに安全な設置が可能です。
強風や豪雨が増えていることを受け、耐風速を40m/sから50m/sにするなど、さらに強度アップに力を入れています。
マスプロからは、屋根に設置可能な中・強電界向けのアンテナを出しています。
2018年3月時点のラインナップは、通常の壁面用として14素子相当が1機種、20素子相当が6機種(3色/うちブースター内蔵3機種)、26素子相当が4機種(2色/うちブースター内蔵が2機種)出ています。
日本アンテナからは、2018年3月時点でブースター内蔵型を含め全5機種が出ていますが、うち1機種は生産が終了しています。
日本アンテナには、外壁と室内設置の両方に対応できる機種があります。
【デザインアンテナを選ぶ際のポイントや注意点】
デザインアンテナを選ぶ際、色や形状が気になる人もいるでしょう。
しかし、その前に注意したいのが設置場所の電波状況です。
電波が弱い場所では十分に受信できないこともあります。
まず、設置場所の電波状況をチェックしてみましょう。
電波状況が良ければ、デザインアンテナは建物の美観を損ねませんし、快適に使えます。
弱電界、中電界、そして強電界の中から、電波に合わせて選んでください。
デザインアンテナは、建物の外壁の色に合わせて選ぶのもポイントです。
ブースターは、内蔵型だと設置が楽ですし見た目はスッキリします。
ただし、壊れたときはアンテナごと交換するのがデメリットです。
見た目の問題と壊れたときのリスクで検討してみましょう。
重量も、デザインアンテナを選ぶ上で重要なポイントになります。
軽量なものは、それだけ壁面の負担を軽くしてくれます。
さらに、アンテナに合った設置場所と工事方法もおろそかにしてはいけません。
デザインアンテナは、壁面にビスを打って固定するのが基本です。
防水処理がきちんと考えられている製品であること、そして防水工事をきちんと意識してくれる業者にお願いしましょう。
設置の仕方次第で受信感度も左右するので、防水処理の問題も含め、自分での設置はおすすめできません。
【安心できるメーカーのアンテナを選んで設置しよう!】
デザインアンテナは、年々軽量化と小型化が進んでおり、性能についてはアンテナメーカーごとの大きな差はなくなりつつあります。
その中で選ぶには、製品としての安定性と信頼性、そして設置したい場所にマッチしていることを優先するべきではないでしょうか。
まず、カラーバリエーションを含め、製品数が充実していることが条件としてあげられます。
そして、何より、建物に負担がかからない設置方法も重要です。
特に内部に水分が浸透することのないよう、防水処理には注意してください。
安心できるアンテナメーカーを選び、信頼のおけるプロに設置を依頼しましょう。