アナログ放送とデジタル放送の違いを説明!

公開日 2023/07/13

アナログ放送とデジタル放送の違い

 

2011年に日本のアナログ放送は終了し、デジタル放送に切り替わりました。

 

ところが、「アナログ放送とデジタル放送の違いは?」と改めて問われると、戸惑ってしまう人もいます。

より高品質なデジタル放送が楽しめる4k8kテレビも身近なものになり、すでに4kテレビを買ったという人も少なくないでしょう。

 

しかし、4kの衛星放送を受信して視聴するには準備がいるのをご存じでしょうか。

 

ここでは、アナログ放送とデジタル放送の違いや、4k8k技術についてまとめます。

 

 

 

アナログ放送とは

 

アナログ放送とは

アナログ放送とは、アナログ信号の伝達を利用したテレビ放送のメソッドです。

そもそも、アナログとは情報を「連続した量」として扱うことであり、アナログ放送では電波を波のまま送信します。

 

日本ではアナログ放送は1953年にスタートし、2011年に終了しました。
かつて、アナログ放送で利用していたのはVHFとUHFという電波です。

 

VHFでは、90~108MHzのローバンドと、170~222MHzのハイバンドの周波数帯を使っていました。

一方、UHFで使っていた周波数帯は470MHz~770MHzです。

 

他の電波が少なかったため、余裕のある周波数帯の使い方をしても問題なかったのです。
アナログ放送には、電波を送る距離が長くなるにつれ、ゆるやかに品質が劣化するという特徴があります。

 

しかし、電波の受信状況が悪くなることで画像が劣化することはあっても、完全に停止することはありません。

 

また、電波をそのままの形で送るので受信の遅延がなく、チャンネルの切り替えが早いのもメリットです。

 

ただし、ノイズの影響を受けやすく、簡単に複製が作れるため著作権の保護が難しいというデメリットがあります。

 

 

 

デジタル放送とは

 

デジタル放送とは

地上波放送では2011年から開始した、新しいタイプの方式が「デジタル放送」です。

 

デジタル放送とは、0と1とで構成されるデジタル信号の伝達を利用したテレビ放送のやり方です。

 

アナログ波の信号をデジタル回路でデジタル信号に変換する手順が入るため、受信の遅延が発生しやすく、チャンネルの切り替えが遅くなることがあります。

 

しかし、信号がノイズに強く、ノイズが混入したとしてもエラー検出や訂正機能を使って、劣化なく元の情報に復元できる強みがあります。

ただし、ノイズが大きくなりすぎると、エラー検出や訂正ではカバーできなくなって、受信が完全に停止します。

 

日本では、2003年に関東、近畿、中京の3大広域圏でデジタル放送がスタートし、2011年に一部地域を除いて完全にデジタル放送に切り替わりました。

 

 

 

アナログ放送が終わった理由

 

アナログ放送が終了

アナログ放送が終わった背景には、携帯電話の爆発的な普及によって電波の周波数帯が飽和状態になったことがあります。

 

データの圧縮ができるデジタル放送の利点を活用して、UHFの一部周波数帯にテレビ放送の電波を集中させ、空いた部分を通信などが利用できるよう開放することにしたのです。

 

もう1つの理由は、著作権の保護です。

アナログ情報はコピーを取ることが容易なので著作権を保護するのが難しく、著作者の利益を守ることができません。

デジタル放送なら、複製を作れないようブロックすることが可能です。

 

 

 

アナログ放送とデジタル放送の違いは?

デジタルとアナログの違い

「デジタル」「アナログ」という言葉ですが、色々なことの例えで使われることも多いですね。

 

しかしその違いについて、「デジタルは新しい」「アナログは古い」など何となくイメージとして区別し、違いについて具体的に説明するとなると難しいでしょう。

いったいその違いとは何なのでしょうか?

 

 

 

「デジタル」と「アナログ」の違い

その違いを時計に例え紹介すると、デジタル時計で表示される「10:00」は10時ちょうどで次に出てくる表示は「10:01」のため、10時00分~10時01分の間の時間は表示されません。

 

しかしアナログ時計の場合、10時00分と10時01分の間の時間も長針の位置によって、より細かい時間を表すことができます。

 

この例えから、デジタルは、中間部分を省いた状態で「あるか/ないか」の区切りをはっきりつけた情報を表すものと言えます。

対し、アナログは常に変動している情報をそのまま表すものと説明できます。

 

 

 

アナログ放送とデジタル放送のノイズへの強さの違い

 アナログ放送とデジタル放送のノイズ

地上アナログ放送は2011年7月24日(東北3県は2012年3月31日)に終了し、地上デジタル放送に移行されました。

アナログ放送が終了した理由として、アナログ放送の欠点とも言える「ノイズの影響」をあげられます。

 

アナログ放送がテレビ上に映る情報は、波として運んでいたため電波の送る距離が長いと電波の劣化が生じました。

また、ノイズにも弱く鮮明な映像や音声を送ることが困難でした。

 

対しデジタル放送では、テレビ上に映る情報を「0」「1」の数字に変換し「矩形波(くけいは)」という波の組み合わせで送ります。

数字へ変換する際、細かい部分の情報は省き情報量を少なくしたことで、多少のノイズは元の情報に復元できるようになりました。

 

結果、デジタル放送はノイズに強く、アナログ放送に比べより鮮明な情報を送ることができるようになったのです。

 

 

 

デジタル放送の利点

 

デジタル放送

デジタル放送の利点には、情報にノイズが入りにくいためクリアな品質を保てることや、著作権保護が容易であること、付加価値情報を併送できることなどが挙げられます。

 

しかし、最大のメリットは、何と言っても圧縮できることでしょう。

圧縮によって、テレビ放送の周波数帯をコンパクトにまとめることが可能になったのです。

 

これは、一度に多くの情報を伝達できることを意味します。ハイビジョンのような高画質・高音質の画像を視聴できるのは、信号を圧縮して大量の情報をまとめて送れるデジタル放送の機能によるものです。

 

データ放送や副音声、画面分割が可能になったのもデジタル放送がもたらした恩恵です。

 

 

 

まとめ

デジタルとアナログの違い

テレビ放送に限らずどんどん進んでいくデジタル化ですが、その変化の理由は多くの情報が飛び交う現代社会に使い勝手のよいデジタルがフィットしているからと言えます。

 

アナログが古い、必要でない物ということではありません。

使用用途によって使い分けるが大切です。

 

しかし、現在の充実したテレビライフはデジタル化によって向上したことに間違いはありません。

 

 

 

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みずほアンテナ編集部
年間3万件以上の施工実績を誇るみずほアンテナの専門チームがテレビアンテナ工事について初心者の方にも分かりやすく解説します。

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