FMアンテナはラジオのアンテナ、VHFアンテナはテレビのアンテナです。
それぞれ電波を受信することで、音声や映像を流しています。
FMアンテナとVHFアンテナは、一部ですが同じ周波数の電波を受信することもできます。
そのため、VHFアンテナは、FMアンテナとして再利用することも可能です。
再利用する予定がないVHFアンテナは、なるべく早く撤去しましょう。
今回は、FMアンテナとVHFアンテナの違いやその関係について紹介します。
【FMアンテナとは?特徴や周波数について】
FMアンテナは、ラジオのFM放送の電波を受信するためのアンテナです。
FM放送の電波の周波数は、76MHzから90MHzの間です。
ラジオには簡易的なアンテナがあらかじめ内部に組み込まれていることが多いため、屋根にFMアンテナを取り付けなくてもラジオの放送を楽しむことができます。
FMアンテナを屋根に取り付ければ、より安定的にラジオの電波を受信することが可能になります。
より高音質でラジオ放送を楽しみたい人は、FMアンテナを取り付けるとよいでしょう。
なお、ラジオにはFM放送のほかにAM放送があります。
AM放送の電波の周波数は、526kHzから1606kHzです。
そのため、FM放送とAM放送の両方を高音質で楽しみたい場合は、それぞれ別に専用のアンテナを設置しなければなりません。
それぞれのアンテナは、近距離用、中距離用、遠距離用などがあるため、設置する際は家の環境をよく確かめておく必要があります。
【VHFアンテナとは?特徴や周波数について】
VHFアンテナは、テレビの地上アナログ放送の電波を受信するためのアンテナです。
地上アナログ放送の電波の周波数は、30MHzから300MHzです。
地上アナログ放送の電波の周波数には、ラジオのFM放送の電波の周波数も含まれています。
VHFアンテナはテレビの地上アナログ放送の終了に伴い、利用しなくなったという人が多いです。
地上デジタル放送の電波の周波数は300MHzから3GHzであるため、VHFアンテナを使用して受信することはできません。
地上デジタル放送の電波を受信するためには、UHFアンテナという地上デジタル放送専用のアンテナを使用する必要があります。
UHFアンテナを使用するときは、VHFアンテナがそばにあっても支障はありません。
そのため、VHFアンテナをそのまま屋根の上に残している家庭もあります。
ただし、使っていないアンテナを屋根の上に放置していると劣化に気が付くことができず、何かの拍子で落ちてしまうこともあります。
アンテナの落下によるトラブルは決して少なくないため、屋根の上のアンテナは責任をもって管理するようにしましょう。
【VHFアンテナはFMアンテナとして再利用ができる?】
VHFアンテナとFMアンテナの大きな違いは周波数の範囲です。
VHFアンテナが受信できる電波の周波数は幅広く、ラジオのFM放送の周波数が含まれています。
そのため、テレビ放送の受信で使用しなくなったVHFアンテナは、FMアンテナとして再利用することができます。
ただし、テレビの地上アナログ放送の電波を受信するために設置されたアンテナでは、正常にFM放送の電波を受信できないこともあります。
その理由は、実際のテレビ放送では、VHFアンテナが受信できる範囲すべての周波数を利用しているわけではないからです。テレビの地上アナログ放送に使われる周波数は、90MHzから222MHzです。
そのため、VHFアンテナの向きや角度では、FM放送には対応していない可能性があります。
VHFアンテナをFMアンテナとして再利用する場合は、アンテナの向きや角度をしっかり調整してから使用しましょう。
VHFアンテナを再利用しない場合は、なるべく早く撤去するようにしてください。使用せずに放置しているアンテナは、壊れていても気が付かない可能性があります。
アンテナが劣化すると、ちょっとした振動や風などで落下する危険もあります。
そうなると、通行人にけがを負わせたり、近隣の家の窓ガラスや壁を傷つけたりする危険性があります。
損害賠償など大きなトラブルに発展するケースもあるため、十分な注意が必要です。
【不要アンテナの撤去は専門業者に相談しよう!】
不要なアンテナは早く撤去したほうがいいと分かっていても対応が面倒だし自分で屋根の上に登るのも危険だしと放置してしまっている方も多いのではないでしょうか。
そこでおすすめなのが、専門業者に依頼してアンテナを撤去することです。
専門業者なら面倒な作業も短時間で素早く済ませることができます。
また、VHFアンテナをFMアンテナとして利用する際も、専門業者へ相談するのがおすすめです。FM放送の電波を受信できるようにVHFアンテナの調整をするには、自分の家の向きや電波が出ている場所との位置関係を把握しなければなりません。専門業者に依頼すれば、的確な向きや角度にきちんと調整してくれます。
アンテナのことで困ったら専門業者に相談し、なるべく早く対応しましょう。