高性能なパラスタックアンテナとは?特徴やメリットを徹底解説

公開日 2025/06/17

高性能なパラスタックアンテナとは?特徴やメリットを徹底解説

今回は「パラスタックアンテナ」について解説します。

 

パラスタックアンテナは、電波の受信性能に優れた地デジアンテナです。

 

その特徴や仕組み、他のアンテナとの違い、設置時の注意点などを分かりやすく解説します。

 

 

アンテナを設置して地デジ放送を視聴するには、最寄りの電波塔とご自宅に設置するアンテナとの位置関係が重要です。

 

周囲の環境によっては、電波の送受信が弱くなる場合があります。

 

パラスタックアンテナは高性能なため、地デジの電波が届きにくい地域でも安定した受信が期待できます。

 

記事の最後には、弊社みずほアンテナのパラスタックアンテナ設置工事の実績もご紹介します。

 

 

この記事で分かること

 

 

 

 

パラスタックアンテナとは

パラスタックアンテナとは

「一般的な八木式アンテナ」と「高性能(パラスタック)アンテナ」の違いについて、①形状と②受信の性能の2つの観点からご説明します。

 

 
① 形状の違い

一般的な八木式アンテナは、1本の軸(ブーム)に複数の素子(導波器や反射器などのエレメント)が魚の骨のように並んだ形状で、シンプルながら機能的な構造をしています。

 

家庭用では主に20素子タイプが選ばれ、すっきりとした見た目です。

 

一方、パラスタックアンテナは「パラレル(水平)」と「スタック(垂直)」が組み合わされて素子がX字型の構造をしています。

 

X字型の素子が上下に二段、または三段に重ねて配置されています。

 

このため、一般的な八木式アンテナと比べて外観は大きく、ゴツゴツした印象を受けることがあります。

 

重量もやや増すため、設置には強度のある金具や適切な固定方法が必要です。

 

 

② 受信性能の違い

一般的な八木式アンテナは素子数が多いほど利得(受信感度)が高くなり、設置の高さなどよって受信性能をさらに高めることができます。

 

住宅密集地や山間部など電波環境が厳しい地域でも、ある程度安定した受信が期待できます。

 

パラスタックアンテナは、X字型の素子構造により素子数が倍増し、X字が上下に積層されていることによりさらに倍増し、受信性能は理論上4倍にもなります。

 

これは一般的な八木式アンテナを4基搭載しているような高性能であり、より安定した高品質な受信が可能になります。

 

一般的な八木式アンテナで安定した電波の受信を望めない地域でも、パラスタックアンテナならアンテナを設置できる可能性があります。

 

 

 

 

パラスタックアンテナの強み

パラスタックアンテナの強み

パラスタックアンテナの強みについて以下の2点からご説明します。

 
 
① 弱電界地域でもアンテナで視聴可能

 

② 電波の質を改善してくれる

 

パラスタックアンテナはX字の素子の多層構造により高い受信性能を持っています。

 

① では優れた受信性能により地デジテレビの視聴が可能になった地域や環境について解説します。

 

② ではなぜパラスタックアンテナが弱電界地域など電波の受信に恵まれていない環境でも使用できるのか、解説します。

 

 

 

弱電界地域でもアンテナで視聴可能

パラスタックアンテナの強み

電界地域は最寄りの電波塔からの距離によって、近い順から、強電界地域、中電界地域、弱電界地域と分けられます。

 

弱電界地域とは、最寄りの電波塔から距離があるエリアや、電波を遮る障害物(山や建物など)が多く、受信感度が弱くなるエリアなどです。

 

こうした地域では電波が届きにくいため、地デジアンテナを設置してもテレビの映りが安定しないことがあります。

 

例えば、一般的な八木式アンテナを設置しても、映像が途切れたりノイズが発生したりする場合には、アンテナ設置を断念する方も少なくありません。

 

 

しかし、パラスタックアンテナであれば、そういった環境でも設置できる可能性があります。

 

パラスタックアンテナは、X字型の素子が上下に重なるように配置された多層構造となっており、一般的な八木式アンテナに比べて、理論上約4倍の受信性能を持っています。

 

このため、他の地デジアンテナでは電波を正常に受信できないエリアでも、パラスタックアンテナであれば安定した電波受信を期待できます。

 

別名「電波障害用アンテナ」とも呼ばれるほど、アンテナ設置の厳しい地域でも安心したテレビ視聴を望める心強い存在です。

 

 

 

電波の質を改善してくれる

弱電界地域など電波が届きにくいエリアでは、地デジアンテナを設置してもテレビの映りが安定しないことがあります。

 

一般的な八木式アンテナを設置しても、映像が途切れたりノイズが発生したりする場合には、アンテナ設置を断念する方も少なくありません。

 

しかし、パラスタックアンテナであれば、そういった環境でも設置できる可能性があります。

 

パラスタックアンテナは、X字型の素子が上下に重なるように配置された多層構造となっており、一般的な八木式アンテナに比べて、理論上約4倍の受信性能を持っています。

 

一般的な八木式アンテナより、その4基分に値する高い受信性能で受信するパラスタックアンテナのほうが質の良い電波を受信でき、ノイズの発生などを抑えられます。

 

 

なお、動作利得を調整するブースターは「電波の強さ」を補うための機器であり、「電波の質」を改善する機能はありません。

 

質の悪い電波を、ブースターを介して強くしても、映像や音声のトラブルの根本的な解決にはなりません。

 

電波の質の改善にはパラスタックアンテナが最適です。

 

 

 

 

パラスタックアンテナにデメリットはある?

パラスタックアンテナにデメリットはある?

パラスタックアンテナは受信性能に優れたアンテナです。

 

大きなデメリットはありません。

 

しかし注意点はいくつかあります。

 

 

まず、X字の素子数が多く複雑な構造のため、本体が重く風の影響を受けやすい傾向があります。

 

そのため、強風時に揺れやズレが生じるリスクがあり、設置にはしっかりとした固定が必要です。

 

地デジアンテナは最寄りの電波塔へ向けて設置して電波を受信するため、方向調整は非常に重要です。

 

パラスタックアンテナの場合、特に屋根の形状や周辺環境に応じて設置場所を工夫する必要があります。

 

屋根馬(台)に載せる設置方法なら、マストの強度や支線の取り付けにも配慮が求められます。

 

 

次に、パラスタックアンテナは受信性能が高いため、電波に恵まれた環境では使用に向きません。

 

もし強電界地域で設置すると、却ってテレビの映りを悪くしてしまう可能性もあります。

 

電波の受信レベルは強ければ強いほどいいということはなく、適切なレベルが大切です。

 

上記のような注意点を踏まえて、パラスタックアンテナの設置工事は経験と知識が豊富なアンテナ工事の専門業者への依頼がおすすめです。

 

 

ー関連記事ー

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パラスタックアンテナ以外にも高性能なアンテナはある?

パラスタックアンテナ以外にも高性能なアンテナはある?

以下の3種類のアンテナをご紹介します。

 
 
① デザインアンテナ

 

② ユニコーンアンテナ

 

③ BS/CSアンテナ

 

 

① デザインアンテナと②ユニコーンアンテナは、パラスタックアンテナと同じ地デジアンテナです。

 

地上波放送を視聴するためのアンテナです。

 

NHKや日本放送、TBS、フジテレビ、テレビ朝日などを見られます。

 

 

③BS/CSアンテナはBS放送やCS放送、4K放送や8K放送を視聴するためのアンテナです。

 

無料放送もありますが、有料放送では専門的な番組も多く、さまざまなジャンルを楽しめます。

 

 

 

 

デザインアンテナ

パラスタックアンテナ以外にも高性能なアンテナはある?

デザインアンテナも、パラスタックアンテナ同様、地デジ放送の電波を受信するためのアンテナです。

 

平面アンテナとも呼ばれ、長方形の薄型形状でいわゆるアンテナっぽさがないデザイン性で人気を集めています。

 

一般的なデザインアンテナは、一般的な八木式アンテナと同じ20素子相当です。

 

こちらは4色とカラーバリエーションが豊富で、外壁に設置してもアンテナが目立ちにくくなります。

 

 

デザインアンテナには高性能タイプとして、26素子相当もあります。

 

こちらは白と黒の2色ですが、20素子相当のデザインアンテナよりも受信性能に優れています。

 

しかし、受信性能の点では、デザインアンテナはパラスタックアンテナには及ばず、弱電界地域などでは素子数に関わらずデザインアンテナは適しません。

 

デザインアンテナの半値幅は八木式アンテナの半値幅より広く指向性が低い設計になっていることも関係しています。

 

また、デザインアンテナは基本的に壁面に設置することが想定されており、屋根の上で高さを出して設置することが難しい作りになっている点も、弱電界地域などに適さない理由です。

 

 

ただ、デザインアンテナは20素子相当も26素子相当も、非常にコンパクトなため、屋外(外壁など)や屋内(屋根裏など)への設置に適しています。

 

素子が隠されたデザインなので、太陽光や風雨の影響を受けにくく耐久性にも優れています。

 

みずほアンテナで取り扱うデザインアンテナはDXアンテナ製です。

 

 

 

ユニコーンアンテナ

パラスタックアンテナ以外にも高性能なアンテナはある?

ユニコーンアンテナも、パラスタックアンテナ同様、地デジ放送の電波を受信するためのアンテナです。

 

3種類の地デジアンテナ(八木式・デザイン・ユニコーンアンテナ)の中では最も新しい種類で、第三世代の地デジアンテナとされています。

 

ユニコーンの角のような形から名付けられ、直径約14cm、長さ約70cmの円筒形をしています。

 

色は、ブロックブロンズとウォームホワイトの2色があり、どちらもマット感があるおしゃれな色合いです。

 

 

ユニコーンアンテナの受信性能は20素子相当です。

 

高性能タイプは2025年6月現在販売されていないため、20素子相当の1種類です。

 

パラスタックアンテナは高い受信性能が特長のため、受信性能の点では、ユニコーンアンテナとパラスタックアンテナは大きく異なります。

 

パラスタックアンテナが活躍するような弱電界地域などでは、ユニコーンアンテナは適していません。

 

 

ただ、ユニコーンアンテナは素子が隠されたデザインで、太陽光や雨の影響を直接受けません。

 

また、破風板(屋根の側面)に設置して、アンテナ本体が屋根より高くなるようにすることが想定されています。

 

耐風性が非常に優れているので、屋根より高い空間でも筒型のフォルムが風を受け流します。

 

そのため、住宅密集地でも好まれています。

 

ユニコーンアンテナはマスプロ電工製です。

 

 

 

BS/CSアンテナ

パラスタックアンテナ以外にも高性能なアンテナはある?

テレビのアンテナには、大きく分けて「地デジ用アンテナ」と「BS/CS用アンテナ」があります。

 

両者は、受信する電波の種類や仕組みが異なります。

 

 

まず、受信する電波の種類についてです。

 

地上デジタル放送(地デジ)は、各地域にある電波塔(中継局)から発信される地上波の電波を受信します。

 

視聴できるチャンネルは、地方による違いはありますが、NHKや民放放送などが中心です。地方によっては地方局もあり、全国放送もあれば地方限定の番組もあります。

 

 

BS/CS放送(衛星放送)は、約36,000km上空にある人工衛星から発信される電波を受信します。

 

視聴できるチャンネルはアンテナの種類によって異なりますが、地域による差はなく全国一律です。

 

これは、BS/CS放送の目的が、地域による情報格差を解消することにもあるためです。

 

アンテナの種類にはBS専用、CS専用、4K8K対応などがありますが、現在の主流はマルチタイプの4K8K対応BS/CSアンテナです。

 

マルチタイプでは、BS放送、110度CS放送、4K8K放送を1台で受信できます。

 

 

 

次に、「地デジ用アンテナ」と「BS/CS用アンテナ」の仕組みの違いについてです。

 

地デジアンテナは、八木式アンテナやパラスタックアンテナなど、素子を持つアンテナで電波を受信します。

 

地デジアンテナには「水平・垂直偏波」や「指向性」などの特性があり、電波状況や住まいの状況に応じてアンテナの機種や設置方法を判断します。

 

 

一方、BS/CSアンテナは「パラボラアンテナ」とも呼ばれ、お皿型のディッシュで電波を集め、中央部の角型のコンバーターで電波を変換・伝送する仕組みです。

 

これにより、BS(放送衛星)とCS(通信衛星、主にスカパー!など)を1台のアンテナで同時に受信できます。

 

BS/CS放送に使われる衛星は、赤道上空の静止軌道に配置されており、地上からは常に同じ方向(東経110度)にあるように見える静止衛星です。

 

そのため、BS/CSアンテナは東経110度の方向に正確に向けて設置します。

 

BS/CSアンテナの主な種類をご紹介します。

 

みずほアンテナで取り扱うBS/CSアンテナはDXアンテナ製です。

 

 

サイズ

45型・50型・60型・75型・90型・120型と、さまざまなサイズがあります。

 

型の数字はディッシュ(お皿の型)の直径を表し、たとえば45型は直径が45cmです。

 

サイズが大きくなるほど電波を集める力が強くなり、受信感度も向上します。

 

90型や120型といった超大型モデルは、マンションなど集合住宅の共同受信用であり、一般の戸建て住宅では通常使用されません。

 

 

耐風性

パラスタックアンテナ以外にも高性能なアンテナはある?

ディッシュがメッシュ状になっている、耐風性の高いタイプもあります。

 

風が穴から通り抜けやすい設計となっており、耐風速は70m/sとされています。

 

 

4K8K対応

パラスタックアンテナ以外にも高性能なアンテナはある?

現在、BS/CS放送も地デジと同様に2K(フルHD)放送が主流ですが、一部4K8K放送もあります。

 

これらの視聴には、4K8K対応のBS/CSアンテナが必要です。

 

最近では、「4K8K対応BS/CSアンテナ」のマルチタイプが主流となっており、あまり気にする必要はないかもしれません。

 

なお、4K8K放送の視聴には、テレビなども対応の機器をそろえる必要があります。

 

 

カラー

パラスタックアンテナ以外にも高性能なアンテナはある?

一般的には白・黒の2色から選びます。

 

弊社みずほアンテナではオリジナルカラーの「ベージュ」もご用意しております。

 

3色あるとデザインアンテナや外壁とも色味をそろえやすくなります。

 

 

 

 

パラスタックアンテナで弱電界地域でも諦めない!

パラスタックアンテナで弱電界地域でも諦めない!

電波が届きにくい弱電界地域にお住いの方も、アンテナ設置を諦めないでください。

 

今回ご紹介した高性能な「パラスタックアンテナ」なら、弱電界地域でも安定した受信が期待できます。

 

「他社で設置できないと言われた」方も、ぜひ一度みずほアンテナにご相談ください。

 

もしかしたら、弊社であればご希望を叶えられるかもしれません。

 

 

みずほアンテナはアンテナ工事の専門業者です。

 

工事にあたっては、電波の強さを示すdB、電波の品質を示すMER・BERなどを丁寧に計測し、地域ごとの特性や家の状況などに合わせた最適な施工を判断します。

 

これまでも他社で断られたご依頼を受けて、アンテナ設置できた実績は多数あります。

 

お問い合わせは完全無料ですので、お気軽にご連絡ください。

 

お電話、メール、LINEでお待ちしております。

 

 

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みずほアンテナの施工事例

電波の受信性能に優れた「パラスタックアンテナ」の弊社設置例をご紹介します。

 

 

みずほアンテナの施工事例
施工エリア 宮崎県西都市
工事内容 新築戸建てへの地デジアンテナ設置
備考

他業者からは「アンテナ設置を設置しても映らない、受信できても映りが悪い」と言われたものの、弊社で調査したところパラスタックアンテナが設置可能でした。

格段問題なく、テレビもきれいに映りました。

詳細 宮崎県西都市 パラスタックアンテナ設置工事

 

 

みずほアンテナの施工事例
施工エリア 東京都昭島市
工事内容 八木式アンテナをパラスタックアンテナへ交換
備考

設置している八木式アンテナの経年劣化により交換、交換後はパラスタックアンテナです。

当初の八木式アンテナは非常に高く設置されていましたが、パラスタックアンテナはそこまで高さを必要としませんでした。

詳細 東京都昭島市 パラスタックアンテナ交換工事

 

 

みずほアンテナの施工事例
施工エリア 茨城県潮来市
工事内容  八木式アンテナをパラスタックアンテナへ交換
備考

屋根の上にある地デジとBSの2種類のアンテナを設置しており、台風の被害を受けてテレビが映らなくなってしまい、2種類とも交換しました。

地デジアンテナは八木式アンテナでしたが、交換後はパラスタックアンテナです。

設置場所はこれまで屋根の上で台(屋根馬)に載せていましたが、交換後は破風板(屋根の側面)になり、すっきりとした印象になりました。

詳細 茨城県潮来市 パラスタックアンテナと4K8K対応BS/CSアンテナ交換工事

(参照☞みずほアンテナのアンテナ工事施工ブログ

 

 

 

 

 

 

 

 

まとめ

まとめ

以上、「パラスタックアンテナ」について解説しました。

 

パラスタックアンテナの魅力は伝わりましたでしょうか。

 

電波の弱いエリアにお住まいの方や、ご自宅の立地環境により電波が届きにくい方、アンテナ設置を断念されている方も、ぜひ一度みずほアンテナへご相談ください。

 

 

パラスタックアンテナによって、アンテナ設置が可能になるかもしれません。

 

みずほアンテナは、東北(宮城)から九州までを施工対象としています。

 

お問い合わせは、お電話・メール・LINEにて承っております。

 

ご依頼を検討中の方はもちろん、「まずは相談だけ」という方も大歓迎ですので、どなた様もお気軽にご連絡ください。

 

 

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みずほアンテナ編集部
年間3万件以上の施工実績を誇るみずほアンテナの専門チームがテレビアンテナ工事について初心者の方にも分かりやすく解説します。

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