テレビの配線は苦手な人にとって分かりにくいものばかりかもしれません。
引っ越しなどのときには配線やアンテナ設置を業者に任せる人も多いですが、忙しいと手配を忘れてしまうこともあるでしょう。
引っ越しの片付けが終わった頃に初めてテレビが映らないことに気づくということはありませんか。
そんなときに基本的な配線を知っていれば自分でもできる場合があります。
また住居が変わることで起こりがちなトラブルの対処方法についても紹介します。
【一般的なテレビ端子までの配線経路とは?】
アンテナにも種類がありますが、一般家庭での視聴に使われるものならUHFアンテナやBS・110度CSアンテナなどが一般的です。
主流になりつつある2k、4k、そして8k放送についてはBS・110度CS放送用のアンテナで共用できるものがあるので1台で済みます。
これらのアンテナは屋外に設置され、アンテナケーブルを使用して屋外にあるテレビ端子またはそれぞれの放送に対応しているチューナーなどに接続されています。
簡単に言えばこれだけの配線経路ができていればテレビの視聴はできます。
アンテナを受信しやすい適切な場所に設置したら、アンテナケーブルを屋外に引き込みましょう。
戸建住宅などの場合はエアコン用に作られている壁面の穴から引き込む方法が一般的です。
実際にはこのエアコン穴を通すのはなかなか大変な場合もあるので、その際はサッシの隙間を利用してみましょう。
単純に窓を開けてそこから引き込む方法ですが、このときにケーブルをそのまま引き込んではいけません。
サッシを通す部分には隙間ケーブルを使います。「隙間用接続ケーブル」という名称で売られていることが多く、家電量販店やホームセンターなどで購入できます。
薄く平たい形状のもので、窓を閉めた状態でそのまま使える便利なケーブルです。
そして無事屋内に引き込んだケーブルをテレビ本体やチューナーなどの端子につなぎます。
これがアンテナからテレビ端子までの一般的で基本の配線経路ですが、アンテナ設置の器具は引っ越し前と同じ物が使えるとは限りません。
設置する場所に適したものを揃えましょう。ドライバーなど最低限の工具も必要です。
自分でアンテナの設置から行う場合は、このような方法での設置は多く見られます。
壁面にあるテレビ端子までの引き込みは別な経路になるため、専門の業者によって工事されているのが一般的です。
視聴できる放送の種類も豊富になり視聴方法の選択は広がっているので、引っ越しや新築などを機に新しいものに替えるのもいいでしょう。
【テレビ端子のタイプはいろいろ】
自分で設置したアンテナからの引き込みでも、アンテナさえ適度な方向に向けて安全に固定できれば使用は可能です。
屋外からの引き込み作業とテレビ端子などへの接続はそれほど難しいものではありません。
ただし、テレビ端子には放送の種類に応じてさまざまなものがあります。
ここでどれにつないだらいいか分からないという人は多いのではないでしょうか。
テレビ端子にはBSとCSの衛星放送、そして地上デジタル放送用の端子のほか、HDMIといったレコーダーにつなげる端子などがあります。
いずれも入力と出力に分かれているものもありますが、入力だけのものも見られます。
これらの端子の種類はテレビのタイプやメーカー、または製造された時期でも異なります。
また、レコーダーやチューナーを経由してからテレビ端子につなぐやり方もあります。
【テレビ端子からテレビやレコーダーをつなぐには?】
テレビとレコーダーをつなぐにはテレビの背面にあるHDMI入力やアンテナ入力の端子を使用します。
アンテナ入力とは衛星放送や地上デジタル放送を受信するアンテナをつなぐ端子のことです。
BS、CS、そして地上波といった表示がされているのが一般的です。
レコーダーにも同じ種類の端子がついています。
レコーダーにあるBS・CS・地上波の「出力端子」とテレビにある同じくBS・CS・地上波の「入力端子」をつなぎます。
次にレコーダーのHDMI出力端子とテレビのHDMI入力の端子をつないでください。
これで接続は完了です。ここで間違えてはいけないのは「出力」と「入力」です。
レコーダーを経由して視聴する場合のテレビには「入力端子」だけのものが多いのでそのタイプの場合は問題ないでしょう。
そして、使うケーブルは適切なものを選んでください。
アンテナ用のケーブルとHDMI用のケーブルがあるので、それぞれの端子に合ったものを使います。
【テレビ端子のない部屋でテレビを見る方法は?】
テレビ端子がない部屋または空間でテレビを視聴したい人もいるでしょう。
そんなときには「分配器」を使うという方法があります。
「分配器」とは、ひとつの信号を複数に分配できる機器のことです。
家電量販店に置いていることもありますし、ホームセンターなどでも購入できます。
近くにない場合はネットでも購入可能なので比較的入手しやすいと言えます。
「分配器」を使えば、2台または3台のテレビをひとつの天使から分配して視聴することが可能です。
信号を均等に分けるため1台で視聴するより信号がやや弱くなる傾向はあるものの、知っていれば便利な方法です。
しかし、「分配器」に似た機器で「分岐器」や「分波器」などがあるので購入するときは間違えないようにしましょう。
テレビを視聴するにはさまざまなやり方があります。
アンテナを設置するだけでも、どこに設置するかでやり方も器具類も異なります。
基本的な流れを知っていると役立つことはありますが、苦手な人はプロに依頼しましょう。
状況や建物に合った適切で最新の設置方法を提案してもらえます。
何より、建物を傷めてしまうリスクがないことも大きなメリットです。