衛星放送には欠かせない!パラボラアンテナの設置方法を覚えよう!

公開日 2024/02/21

テレビ放送を見るためにはアンテナが必要ですが、放送の種類によって必要なアンテナの種類も変わります。

衛星放送を受信できるのはパラボラアンテナだけです。

集合住宅であれば共用のパラボラアンテナが設置されている場合もありますが、ないなら自分で用意する必要があります。

しかし、ただベランダの柵に取り付ければ受信できるというものではありません。

衛星放送を見るために正しいパラボラアンテナの設置方法を覚えましょう。

 

 

【地上波放送と衛星放送って何が違うの?】

 

地上波放送と衛星放送の違いは電波の送受信方法にあります。

地上波放送では地上の施設を使って電波を送信しますが、衛星放送では衛星を利用して送信するのです。

地上波放送用のチューナーはテレビに内蔵されているのが一般的で、衛星放送用のチューナーが内蔵されているかどうかはものによります。

アンテナも同様で、地上波放送用は設置されていても衛星放送用があるかどうかは建物によって違います。

また、衛星放送とひとくくりにして説明していましたが、利用される衛星はいくつかあります。

衛星によって電波を受信する方法なども変わってくるため必要なアンテナ・チューナーもそれぞれ別です。

主な衛星放送はBS放送、110°CS放送、124°CS放送、128°CS放送で、それらすべてを受信するには各衛星放送に対応した機器を用意することになります。

ただ、複数の衛星放送に対応したアンテナ・チューナーもあるので、それを使用すればいくつもアンテナやチューナーを設置する必要はなくなります。

地上波放送も衛星放送も対応したアンテナやチューナーが必要という点では変わりませんが、アンテナの種類は異なります。

地上波放送で一般的に使われるアンテナは八木式アンテナ、平面アンテナ、室内アンテナなどです。

一方、衛星放送は送信局である衛星が非常に遠いので、指向性の強いパラボラアンテナでしか受信できません。

 

【パラボラアンテナは角度調整が大切】

 

BS放送・110°CS放送の衛星は日本から見ておおよそ南南西の方角にあります(他の衛星は方角が異なるので、違う衛星放送のアンテナを設置する際は注意してください)。

障害物があると電波が遮られてしまうため、ベランダから南南西を向いたときに障害物がない位置を選びます。

付属の金具を固定してからアンテナ本体を取り付けるのですが、落下してしまうと大変な事態を招きかねないので、金具やアンテナ本体をひもでくくるなどして安全を確保してから行いましょう。

では、設置作業を始めます。まずは、レンチを使って金具をベランダの柵に取り付けます。

このとき、アンテナマスト(パラボラアンテナ本体を設置する箇所)が地面と垂直でないと、パラボラアンテナの方位角を調整する際に仰角がずれてしまうので、スマホの水準器アプリなどで測って調整しましょう。次に、アンテナの仰角を合わせます。

なお、正確な方位角・仰角は地域によって変わるので、説明書に記載されている地域別の方位角・仰角を確認してください。アンテナの取り付け部分に角度が記されているので、自分の地域の仰角に合わせましょう。仰角を合わせたらアンテナ本体を取り付けるのですが、完全に固定せず、数ミリ単位で微調整できる程度の固さに仮止めしておきます。

そこまで終えたらテレビと接続します。

アンテナのコンバーター(アンテナの裏側から伸びている棒の先端部分)にアンテナケーブルを挿し、チューナーの入力端子に接続します。

テレビにチューナーが内蔵されている場合はテレビの入力端子に直接接続するのですが、その際に地上デジタル放送の入力端子と間違わないように注意してください。

接続したらテレビの受信設定でアンテナへの電源供給をONにします。

最後に、アンテナの方位角・仰角の調整です。コンパスを使えばある程度正確に合わせられるので微調整も楽になりますが、なければおおよその角度でも大丈夫です。

近くにパラボラアンテナを設置している家があるなら、その角度を参考にしましょう。テレビには受信レベルが表示されているので、それを見ながら数ミリ単位で微調整していきます。

受信レベルは即座に反映されるわけではなく、少しずらしたら受信レベルが変わるまで5秒ほど待つ必要があります。

画面を誰かに見ていてもらったり、ベランダから画面が見えるようにテレビを移動させると作業しやすいでしょう。

受信レベルが最大のところで仮止めしていた金具をしっかりと固定します。仰角を微調整してあげるとさらに受信レベルが上がることもあります。

十分な受信レベルを確保できているならそのままでも問題ありませんが、受信レベルが高いと天候が悪いときでも映りやすいので、常に一定の感度を保っていたいなら仰角の微調整も行いましょう。

どれだけ方位角を微調整しても受信できない場合は仰角の調整も必須です。

もし、ベランダが傾いているならアプリなどで傾きを測り、その傾きを考慮して仰角を調整します。

方位角・仰角は細かい調整が必要なのですが、電波状況が悪いと調整は難しくなってしまうので晴れている日に行いましょう。

 

【上手く調整できないときはプロに任せよう!】

 

上空にある衛星から電波を受信する衛星放送は、地上波放送に比べて地形に左右されないという特徴を持っています。

一方で、地上波放送の施設よりもずっと遠くにあり、わずかに角度を変えるだけで大きなずれとなってしまうため角度調整はとてもシビアです。

BS放送や110°CS放送だけを受信するアンテナならまだしも、124°CS放送や128°CS放送も受信できるマルチアンテナは複数の方角から電波を受信するのでより調整が難しくなります。

角度調整が上手くいかない場合は業者に調整してもらうと確実です。

水準器や受信レベルを測るチェッカーなどの道具も良いものを使っていますし、技術・知識もあるので自分で調整するより確実に受信レベルが最大のポイントを見つけ出してくれるでしょう。

また、パラボラアンテナはベランダ以外にも屋根、壁面に設置できるのですが、屋根や壁面への設置は危険を伴うのでベランダに設置したくない方も業者に依頼したほうが安全です。

 

ー関連記事ー

【テレビのパラボラアンテナとは?種類・特徴・仕組み・設置方法を解説】


みずほアンテナ編集部
年間3万件以上の施工実績を誇るみずほアンテナの専門チームがテレビアンテナ工事について初心者の方にも分かりやすく解説します。

人気記事


新着記事


お急ぎの方もスピーディに対応します